LAP OF LUXURY / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドの1988年にリリースされた
アルバム。長らく不振に喘いでいたが、8年振りに
オリジナル・メンバーで作成されたアルバムだけあって、かつての
輝きを取り戻して来たと言って良いだろう。サウンド的には独特の
味わいを持つ叙情的でキャッチーなメロディは、色褪せる事無く
昔の姿を留めている。特に、The Flameは名曲と言えるだけの
素晴らしい楽曲で、さすがといえるだけのレベルに達している。
ELVIS PRESLEYのDon't Be Cruelをカバーしているが、
オリジナルの雰囲気を残しながらも、自己の個性をうまく醸し
出している。[87]
BUSTED / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドの1990年にリリースされた
アルバム。前作で、見事な復活劇を演じたのに続いての
作品となるが、楽曲の出来はやや見劣りする。
Wherever Would I Be等はThe Flameの再来を狙った様な楽曲だが、
やはり楽曲の出来は及ばないと言った感じだ。前作であったもの
悲しさが、ROBIN ZANDERのボーカルを際立たせていたのだが、
今作では、楽曲は明るい曲調のものだけになり、個性が余り
見えなくなった事が一番問題だろう。楽曲的にも決して悪い
出来だとは思わないが、持ち味が今一つ出ていないアルバムだ。
[81]
CHINA / CHINA
スイスのヘヴィ・メタル・バンドの1988年にリリースされた
デビュー盤。方向的には、キャッチーで明るい、叙情的な
アメリカのヘヴィ・メタルと言う感じで、当時BON JOVI等と
比較されていたのもあながち否定できない部分も感じられる。
ただ、I Need You Loveやミドル・テンポのLiving On The Stage
等、BON JOVIと比べて、キャッチーさより叙情的な部分に重みを
置いている様に感じられる。適度にキャッチーで、
アメリカナイズされてはいるが、ヨーロッパのバンドらしい
叙情的な部分も残しており、楽曲の出来も中々のものだし、
期待を抱かせてくれる新人だった。[85]
SIGN IN THE SKY / CHINA
スイスのヘヴィ・メタル・バンドの1989年にリリースされた
2ndアルバム。方向的には、キャッチーなメロディの叙情的な
アメリカン・ハード・ロックと言う感じで、
In The Middle Of The Night、Sign In The Sky等、
メロディ・センスはさすがと思わせるものがある。楽曲の出来には
やや波を感じるが、つぼにはまったときは中々素晴らしい。前作と
比べるとややこじんまりとした感じを受けなくもないが、楽曲の
完成度は上がっている。アメリカ的な垢抜けたセンスもあって、
中々良いアルバムに仕上がっている。[84]
BROTHERS / CHIP & DONNIE
アメリカのハード・ロック・バンド、ENUFF Z'NUFFの
メイン・コンポーザーである、CHIP ZNUFFとDONNIE VIEの
コンビによる1994年にリリースされたアルバム。この2人が言わば
ENUFF Z'NUFF自身であるので、わざわざこういう形でと言う
疑問もあるのだが、契約問題やドラッグ問題でゴタゴタしていた
時期だけに、こういう形を取らざるを得なかったのだろう。実際
このアルバムはENUFF Z'NUFF名義で再リリースされている。
方向的には如何にも彼等らしい作品ではあるが、アコースティック
色を強めた作品である。彼等らしい愁いの感じられるキャッチーな
メロディはさすがと思わせるものがある。[82]
PRESSURE / CHROMING ROSE
ドイツのパワー・メタル・バンドの1992年にリリースされた
3rdアルバム。これまでの作品と比べると、幾分方向転換が
見られ、ジャーマン・パワー・メタルと言った
感じではなくなっている。ドラムはツー・バスをどかどかと
叩いたりしないので、全体的にスピード感には欠ける様な印象を
受けるが、その分聴きやすくなった感じだ。とは言っても、
メロディに関しては、扇情的で前作と比べても決して
劣っていないので、ジャーマン・パワー・メタルが好きでなくても
十分聴けだろう。フックがあって、楽曲、演奏と全体的に出来も
良いとは思うが、核となるような楽曲がないのが残念だ。[86]
THE GOOD THE BAD AND THE DOG / CHRIS VON ROHR
スイスのヘヴィ・メタル・バンド、KROKUSのギタリストによる
1993年にリリースされたソロ・アルバム。その後、同郷の
GOTTHARDをプロデュースした事でも知られている。方向的には
KROKUSとはやや異なり、アコースティック・ナンバーのAlone等、
アメリカ的なエッセンスを取り入れたLED ZEPPELINと言う
感じもさせる。特にCHRIS VON ROHRのROBERT PLANT的なボーカルの
取り方が、そう言った感を助長しているし、What I Likeは
Rock'n Roll的な要素を入れていたりするので尚更だ。KROKUSの
様なヘヴィ・メタル然とした音像ではなく、
ハード・ロックンロールと言ったイメージで、KROKUSのファンに
どれだけアピールするか判らないが、出来自体は悪くない。[82]
NATURAL GROOVE / CHINA
久々のリリースとなったスイスのハード・ロック・バンドの
4thアルバム。デビュー盤では、初期BON JOVI的な
ポップ・センスを見せ、2ndではさらにヨーロッパのバンドらしい
憂いを持った素晴らしいアルバムだった。今作ではこう言った、
彼等の素晴らしいキャッチーなメロディ・センスは色失せ、
どちらかと言うと渇いたアメリカン・ロック的な雰囲気の
作品になっている。ロックンロール色、ブルーズ色を押し出した
路線変更という事になるのだが、楽曲の平凡さは遺憾ともし
難いところで、慣れない事はやらない方が良かったと
言うところだ。[77]
SIX BULLET RUSSIAN ROULETTE / CHINA BEACH
イギリスのヘヴィ・メタルの1994年にリリースされたデビュー盤。
バンド名からは少し想像出来ない位の硬質のパワー・メタルを
聴かせてくれている。全体的に憂いを帯びて扇情感を持った
楽曲に、ねちっこい伸びのあるDANNY FOXのボーカルが
のっていると言う感じだが、ボーカルの抑揚のなさが多少
気になるところだ。DESPAIRと言ったバンド辺りよりも
垢抜けているし、時折見せる速弾きのギター・フレーズも妙に
印象的だし、センス的には悪くないアルバムだ。何かパンチに
欠ける気がするが、デビュー作としては悪くない作品に
仕上がっている。[80]
PLAY IT TO THE DEATH / CHINATOWN
N.W.O.B.H.M.バンドで、1981年にリリースされた唯一の
アルバムであるライブ・アルバムをCD化したもの。
ボーナス・トラックとして、シングルから2曲と
レディング・フェスティバルのライブ・アルバムから2曲
収録されており、発表された全ての音源が収録されていると思う。
この手のものとしてはよりロックンロール色が強く、バラエティに
富んでおり、1970年代っぽいやや古めかしいハード・ロックだ。
哀愁のナンバーからスピード・チューン、のりの良いものまで
バランス良く入っていて、音はやや悪いものの、この手の
バンドとしては結構良い出来だ。STUART SOUTHERNのボーカルは
ややヒステリックな部分があり、気になるかもしれない。[84]
EROS OF LOVE AND DESTRUCTION / CHAIN
元RAINBOWのボーカリストDOUGIE WHITEと、彼の
MIDNIGHT BLUE時代の僚友JEM DAVIS、元VANDAMNEの
ASHLEY LIMERによるプロジェクト・バンドによる唯一の作品で、
実際にはそれぞれがそれらのバンドにまだ在籍していた1993年の
制作されたものだ。それぞれTOBRUK、DEALERというN.W.O.B.H.M.
末期のバンドに在籍していた連中ではあるが、この作品では
そういった要素は微塵もない。ブルージィな要素も併せ持つ
ハード・ロックで、叙情的な部分も見せている。DOUGIEの
ソウルフルなボーカルは中々聴きごたえもあるし、楽曲の出来も
決して悪くはないのだがやや凡庸な感じがするのも確かだ。[78]
BLASTS OFF / CHARN
ドイツのヘヴィ・メタル界ではプロデューサーとして著名な
HARRIS JOHNSによる
スラッシュ・メタル・ソロ・プロジェクト・バンドの1994年に
リリースされた1stアルバム。楽曲はリフがかなり
スラッシィだが、さびなどはメロディは
ジャーマン・パワー・メタルらしい大仰さを持っている。
スラッシィな部分も見せれば、プログレッシヴ・ロックかかった
スペイシーで叙情的な部分もあり、テクノっぽいサウンドといい、
割と彩りは豊かだ。その割にはこれといったものはないし、
The Lords Of The Islandのデス・ボイスは余計だ。[76]
BLACK BOX / CHOLANE
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。ボーカルの
JURGEN WULFESはあまり上手いとは言えないのだが、
DAVID COVERDALEを思い起こさせるようなソウルフルな
ボーカル・スタイルで、楽曲もそういったリズム&ブルーズを
意識して狙ったと思えるものもある。全体的にはむしろY&T辺りの
テイストが強く、そこから聴かれるサウンドにはあまりドイツの
バンドと言う印象は感じられない。生々しい音作りは、
ドライヴ感を与えており、中々聴き応えのある作品となっている。
完成度という点ではまだ少し物足りなさを感じるが、出来は
悪くない。[80]
SOMETHING WILD / CHILDREN OF BODOM
フィンランドのメロディック・デス・メタル・バンドの
デビュー盤。ALEXI LAIHOのデス・ボイスはダミ声タイプで
咆哮する感じはなく割と聴き易いものだ。バックは正統派の
ヘヴィ・メタルと言って良いような内容で、ところによっては
ブラック・メタル的なサウンドも聴かせてくれる。JANNE WIRMANの
キーボードがかなり全面に押し出されており、オペラティックな
風味を加えたり、リコーダ風に入れたりと彩りを豊かにしている。
ギター・メロディも中々聴きごたえがあり、LAKE BODOMでの
キーボードとの絡みは中々聴きごたえがある。バックの大仰で
叙情的なメロディは印象的で非常に素晴らしく、評価に値する
一方でボーカル・ラインに今一つ面白味が欠ける。とは言っても
その内容、完成度はかなり高いものがあり、迫力があって、大仰な
ヘヴィ・メタルが好きな人にも結構聴けるだろう。[86]
DEAD AIR FOR RADIOS / CHROMA KEY
元DREAM THEATERのキーボード、KEVIN MOOREによる
プログレッシヴ・ロック・プロジェクトのアルバム。
DREAM THEATREの持っていたヘヴィ・メタル性というものはこの
作品には全くなく、DREAM THEATREとは全く違った趣の
アルバムだと言って良いだろう。FATES WARNINGのMARK ZONDERの
存在が作品の性質上、大きなウエイトを占めている他、元
ARMARD SAINTのJOEY VERAも参加している。淡々と静寂感を湛えて
進んでいく様は、それはそれで面白いが、アルバム1枚
通してとなると盛り上がりに欠け少し厳しい。幽玄とした作品で、
BGM程度なら聴き流せて良いが、もう少し聴きどころになる部分が
欲しい。[81]
MIGRATIONS / CHIRDREN OF A LESSER GOD
詳細は全く不明だが、恐らくオーストリアの
ゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドのアルバム。女性
ボーカルのKATHARINA PASTがいる事を除けば、全体的に
メロディック・デス的で、バックはかなり正統派パワー・メタル
風だ。タイトル・トラック等は、IRON MAIDENっぽいリフと
メロディだが、それにより不安感を煽るようなギター・メロディが
のせられている。ERNST TUSCHのデス・ボイスは唸るような
重量感のあるもので、正式なメンバーであるにもかかわらず、
KATHARINA PASTのボーカルが殆ど使われていないのは寂しい
限りだ。重々しく、暗い雰囲気ながらメタル然とした楽曲は
ギター・メロディも良いし、出来は決して悪くないのだが、もう
少し聴かせる工夫が欲しい。[83]
IN PURSUIT / CHASE
アメリカのヘヴィ・メタル・バンドの1993年にリリースされた
アルバム。方向的には、軽めのサウンドのポップなメロディを
主体としている。Love Is The Reason等、楽曲によってはどう
聴いてもDEF LEPPARDとしか言い様のないものもある。ボーカルの
SCOTT LOWMASTERの声質も、ややJOE ELLIOTTっぽいので尚更そう
思わせるが、あそこまでパンチがないので、ややめりはりが
欠けると言う感もなくはない。DEF LEPPARD的なミドル・テンポで
ポップな楽曲が並んでおり、出来自体は悪くない。もう少し
めりはりを出せるようになれば、DEF LEPPARDレベルとまでは
行かなくても、かなりの作品を作れるようになるだろう。[84]
CHANGE OF HEART / CHANGE OF HEART
イギリスのハード・ロック・バンドのデビュー盤。HEARTLANDの
CHRIS OUSEYとSTEVE MORRISがプロデュースをやっていると言う
事だが、HEARTLANDの様な、AOR的な作品とはまた違い、叙情的で、
メロディアスなハード・ロック作品に仕上がっている。全編に
渡って哀愁が漂っており、キャッチーなメロディは日本人好みだと
言えるだろう。とにかく楽曲の出来が良く、彼等の
メロディ・センスの素晴らしさを十分堪能できるだけのアルバムに
仕上がっている。HEARTLANDの様な、作り過ぎと言った
感じもなくて、非常に聴きごたえがある。哀愁と叙情感に溢れた
心地良いメロディが素晴らしい、新人離れした素晴らしい
アルバムだ。[89]
MUSIC FOR HANGOVERS / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドのライヴ・アルバム。彼等の
ヒット作となったライヴ・アルバム、AT BUDOKANの20周年記念
ライヴの模様を収めたもので、選曲も当時のものが
中心となっている。Surrenderと言った彼等の代表曲が
収められている一方で、新しい曲がないのも何となく寂しい
感じがする。方向的にはポップなハード・ロックンロールで、
キャッチなメロディにハードなサウンドは、今聴いても意外と
自然で、心地良い楽曲だ。演奏も悪くないし、それなりに安心して
聴いている事は出来るだけの出来には仕上がっている。[80]
HATEBREEDER / CHILDREN OF BODOM
フィンランドのメロディック・ブラック・メタル・バンドの
2ndアルバム。方向的には、シンフォニックなシンセサイザーを
除けば、よりメロディック・デス・メタルに近いサウンドで、
パワー・メタルをバックにスクリーミングを入れている感じだ。
スクリーミングも、どちらかと言うとだみ声のデス・ボイスと言う
感じで、より馴染み易い作品だと言って良いだろう。方向的には
前作の延長線上とも言える作品で、テクニカルと言ううたい
文句程、変則的なメロディや演奏が出て来る訳ではない。日本盤に
ボーナス・トラックとして収められているのは、同郷の
スラッシュ・メタル・バンド、STONEのNo Commandsだ。全体的に
楽曲、演奏とも完成度は高いし、出来的には概ね満足できる。[85]
SORROWBURN / CHARON
フィンランドのゴシック/メロディック・デス・メタルの
デビュー盤。この手のものとしては、かなりヘヴィ・メタル色の
強い作品で、耽美な感じはほとんどしない。ボーカルの
JUHA-PEKKA LEPPALUTOは、クリア・ボイスが中心で、一部
デス・ボイスも使って来るが、非常に聴き易いタイプのものだ。
楽曲は、割とテンポ良く、ダークさを湛えながらも暗くなり過ぎる
事もない。方向的にはPARADISE LOSTを少しTYPE O NEGATIVE
的にして、メタル色の強いギターを入れたと言う感じだ。特別
これと言った部分がある訳ではないが、割と独自のスタイルを
持っており、楽曲も結構良い出来で、味のあるアルバムに
仕上がっている。[86]
EUPHORIA MORNING / CHRIS CORNELL
アメリカのハード・ロック・バンド、SOUNDGARDENの
元ボーカリストによる初のソロ・アルバム。SOUNDGARDEN自体、
ハードな音楽性の中にも、グランジ的なメロディを取り込み、
ALICE IN CHAINS等と伴に、シアトル系と言われるサウンドを
確立してきたが、ここで聴かれる楽曲は正にそう言った部分を押し
出した作品と言っても良いだろう。その一方で、SOUNDGARDENが
持っていたハードさ、ダークさと言った要素が全く排除され、
如何にもアルタナティヴ・ロック的なアルバムに仕上がっている。
SOUNDGARDENが持っていたドゥーミィなハードさを求めるならば
失望するだろう。しんみりとしたサウンドの中を揺らぐような
メロディの楽曲は悪くないし、結構面白いアルバムだ。[84]
THE DOCTOR / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドの1986年にリリースされた
アルバム。方向的にはキャッチーで叙情的なメロディの
アメリカン・ハード・ロックンロールで、如何にもこの
バンドらしいと言った感じの楽曲で構成されている。やや古臭い
感じはするが、Rearview Mirror Romance等、印象的なメロディの
楽曲が並んでおり、さすがとは言える内容だろう。印象的な
メロディが多い割には楽曲が今一つに思えるし、バラード等を
入れて、もう少しバラエティがあった方が良い。It's Only Love
等はアレンジ次第でもっと良くなったのではないかと思えるが。
[81]
ALL SHOOK UP / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドの1980年にリリースされた
アルバム。古臭い感じもするキャッチーなメロディの
ハード・ロックンロールで全体的に良くビートが利いている。
Can't Stop It But I'm Gonna Tryの様な愁いを感じさせる
楽曲から、のりの良いロックンロール・ナンバーまで、以外と
幅広い、バラエティに富んだ作品に仕上がっている。どの曲にも、
懐かしさを感じさせる様なポップなメロディが盛り込まれており、
このバンドらしい作品に仕上がっている。ROBIN ZANDERの
ボーカルが、これらの楽曲に良くマッチしていて、出来は
悪くない。[81]
ONE ON ONE / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドの1982年にリリースされた
アルバム。方向的にはやや古臭さを感じさせる様な、キャッチーな
メロディのハード・ロックで、方向的にはこれまでの延長線上と
言える作品で変るところはないのだが、I Want Youを始め、かなり
ハードな部分を強く打ち出している様に思える。その分、彼等の
持ち味であるポップなメロディが、逆に今一つ印象が
薄くなっている楽曲があるのが残念だ。とは言え、
If You Want My Love等は、ROBIN ZANDERのボーカルも含めて、
彼等の魅力を十二分に発揮しているし、その出来は決して
悪くない。[81]
TOKYO WARHEARTS LIVE IN JAPAN 1999 / CHILDREN OF BODOM
フィンランドのブラック・メタル・バンドのライヴ盤。
IN FLAMESのサポートとして行った来日公演の模様を
収めたものだ。方向的には、この手のものとしてはかなり
クラシカルな色合いが強く、サウンド的にはパワー・メタル型の
メロディック・デス・メタルと言っても良いだろう。とは
言っても、かなりテクニカルな要素が強く、実際ライヴでどの程度
再現されるか心配だったが、演奏的にはかなり満足の行く
ライヴ盤に仕上がっている。特にJANNE WIRMANのキーボードと
ALEXI "WILDCHILD" LAIHO"とのギターの掛け合いは見事で、
スタジオ盤よりもスピード感がより出ていて、実に
聴きごたえのあるアルバムになっている。[82]
CONTINUUM / CHANGE OF HEART
イギリスのハード・ロック・バンドの2ndアルバム。叙情的で
愁いのある美しいメロディが満載された
ハード・ロック・アルバムで、デビュー盤に劣らず、非常に
素晴らしい作品に仕上がっている。キャッチーでありながら、売れ
線過ぎると言う感じはしないし、彼等のメロディ・センスの
素晴らしさが良く出ている。前作に比べて、よりアダルトな印象を
受け、産業ロック的な部分が増している。楽曲の出来は
フックがあって素晴らしく、捨て曲もないので、全編に渡って
緊張感が切れる事はない。ミドル・テンポの楽曲が増えており、
もう少しアップ・テンポの楽曲があっても良かった様な
感じはするが、素晴らしい出来である事には変わりない。[88]
KARMA / CHARISMA
ドイツのプログレッシヴ・メタル・バンド、IVANHOEの
ギタリスト、ACHIM WELSCHとベーシスト、GIOVANNI SOULASによる
プロジェクト・バンドのデビュー盤。方向的にはそれ程IVANHOEと
変りはないのだが、このアルバムで一番特徴的なのは何と言っても
女性ボーカリストのANNETTE KIENZLEだろう。IVANHOEの
ボーカリストが、特に初期には難ありと言った感じだけに、
これだけ歌えれば満足出来る。ボーカル的にはヘヴィ・メタル
向きと言うよりは、可愛い声質で違和感もなくはないが、これが
中々面白い味わいを出している。ABBAのMoney Money Moneyを
カバーしているが、ダークでこれも少し変ったアレンジだ。[84]
TEARSTAINED / CHARON
フィンランドのゴシック/メロディック・デス・メタルの
2ndアルバム。JUHA-PEKKA LEPPALUTOのボーカルは、
デス・ボイスを完全に廃しており、
クリア・ボイスのみになっている。このクリア・ボイスが中々
パワフルでかつ扇情的で、雰囲気を盛り上げるのに非常に
効果的だ。女性ボーカルをいれたりと、ゴシック・メタル的な
耽美的な部分も残っているが、よりヘヴィ・メタル色の強い
作品となっており、全体的にフックがあって聴き応えがある。
PARADISE LOST的な感じはなくなっており、よりオリジナリティが
出ており、自己のスタイルを完全に確立したと言って良いだろう。
楽曲の出来も良いし、実に扇情的で中々素晴らしいアルバムに
仕上がっている。[92]
POINT #1 / CHEVELLE
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドのデビュー盤。その音楽性は
オルタナティヴ・ロックを根底に置いたヘヴィ・ロックで、
オルタナティヴ・ロックらしいシンプルでどんよりとした侘しさを
感じさせる楽曲にヘヴィなリフを配している。イントロのOpen等を
始め、メロディ、リフは非常にユニークで印象的で面白い。特に
Point #1ではメランコリックさが良く出ていて情感が良く
感じられる。中盤やや楽曲の魅力に乏しいと言う気がする
楽曲もあるが、全体的に楽曲の出来は中々良い出来だ。全体的に
ミドル・テンポでグルーヴィでうねりがあって、のりが良く
出ている。[85]
DIGITAL BOULEVARD / CHALICE
ドイツのプログレッシヴ・ハード・ロック・バンドの
3rdアルバム。哀愁味を聴かせた甘い叙情的なメロディの
プログレッシヴ・ハード・ロックだが、特に特徴的なのが
ボーカルのGINO NASCHKEの歌唱だ。甘い歌声だが、楽曲によっては
非常にDAVY VAIN的なボーカルを聴かせてくれている。あれほど
下手ウマ的にビブラートを効かせてはいないが、非常に似た
声質をしている。そのせいか、VAIN的な楽曲もあるが、その一方で
愁いを帯びた格好良い楽曲があって、そう言う部分では
少し線が細い気がするが、DAVID CARSANP的な歌声だ。
キャッチーなメロディに、細かなアイデアがフックを効かせていて
楽曲の出来も中々良い。JEZEBEL'S TOWERにもっと都会的な
センスを付けて甘くキャッチーにした感じで、プロダクション的に
改善の余地は感じるが、出来は素晴らしい。[86]
AUTHORIZED GREATEST HITS / CHEAP TRICK
アメリカのハード・ロック・バンドのベスト盤。既に以前
ベスト盤をリリースしているので、このアルバムの
意義はとなると、未発表のライヴ音源とバージョン違いのレア
音源が集められている事だろう。彼等の最大のヒット曲である
The Flameの1988年、アメリカでの公演で納められたライヴと、
Southern Girlsのシングル・バージョン、1996年にリリースされた
4枚組みボックス・セット、SEX, AMERICA & CHEAP TRICKのみに
収められているIf You Want My Loveの
オルタネイト・バージョン、Tonight It's You、テレビ番組の
サウンド・トラックにのみ収められているThat 70's Song辺りが
目玉と言えるだろう。それ以外の楽曲も、ベストとしては
重要なところを抑えているので、初心者入門用にもなるだろう。
[84]
EVERYONE SHOULD BE KILLED /AxCx
アメリカのグラインド・コア・バンドの1993年にリリースされた
初のアルバム。5643曲入りミニ・アルバムと言うとんでもない
代物を作った事があるだけに、このアルバムでも300曲以上が
集録されているそうだが、トラック数と曲数が同期しておらず、
正確に何曲は言っているのか判らない。曲名もSome Songsとか
Some More Songsとかなり大雑把だ。部分部分を取ってみれば
確かにフレーズにはなっているのだが、ライヴ等で聴いてもそれを
分別する事は不可能だろう。ブラスト・ビートを中心に、非常に
速い楽曲が矢継ぎ早に登場して来る。そのスピードは先達である
NAPALM DEATHをも圧倒しているし、カオスとエナジーは
感じられる。[70]
YOU GO NOW / CHROMA KEY
アメリカのプログレッシヴ・メタル・バンド、DREAM THEATERの元
キーボードによる2ndソロ・アルバム。非常に浮遊感漂う不思議な
サウンドで、ある意味最近のTHE GATHERING的な作品と言って
良いだろう。宇宙飛行士の写真をジャケットに使ったりと、
明らかにそう言った効果を狙った作品だが、宇宙船との更新記録を
楽曲の中に美味く溶け込ませたりと、実験的でありながらそれが
上手く結実している。ドラムは打ち込みだが、方向的にはそれ程
気にはならないだろう。やや間延びした感じを
受けるところもあるが、空間の広がりを感じさせる面白い
アルバムに仕上がっている。[85]
FOLLOW THE REAPER / CHILDREN OF BODOM
フィンランドのブラック・メタル・バンドの3rdアルバム。
方向的にはこれまで同様、正統派ヘヴィ・メタルを基調とした
パワー・メタル型ブラック・メタルで、他の北欧
ブラック・メタル・バンドの様な荒涼感は全く感じられない。
アグレッシヴで格好の良いヘヴィ・メタルで、一般のリスナーには
聴き易い作品だろうが、逆にエクストリーム系を中心に聴いている
リスナーの方が違和感を憶えるかもしれない。
ALEXI "WILDCHILD" LAIHOのボーカルも、聴き易いデス・ボイスと
言った感じで、聴き馴染みが良い。ボーナス・トラックとして
OZZY OSBOURNEのShot In The Darkが収められているが、流石に
これは少しやり過ぎと言った感じ。[84]
CHRONICLES OF DYSPHORIA / CHALICE
詳細は全く不明だが、恐らくオーストラリアの
ゴシック・メタル・バンドのアルバム。方向的には叙情的な
メロディの流麗なゴシック・メタルで、哀愁味が非常に強く
漂っている。セッション・ミュージシャンを使っており、この
バイオリンとSEANの泣きのギター・ソロが非常に強く哀感を引き
立てている。それ故、流麗なサウンドにも関わらず、意外と聴き
応えがあり、変化もあって聴き流してしまう事はない。ボーカルは
SHIRALEEと言う女性クリア・ボイスのみで、この儚げなボーカルが
情感を増している。どちらかと言うとトラッド色の強い
作品なので、それ程派手さは感じられないが、楽曲、雰囲気と
言ったものが非常に良い。[91]
SILVER / CHEAP TRICK
アメリカのロック・バンドの2枚組ライヴ盤。バンド結成25周年
記念イベントとして1999年に行われた、地元での公演を模様を
収めたものだ。元々ライヴ盤のAT BUDOUKANでその人気を決定
付けたバンドだけに、ライヴ・バンドとしての実力を
伺わせてくれるだけの作品に仕上がっている。2枚組全29曲と言う
かなり膨大な内容となっているが、If You Want My Loveや
Surrenderと言った彼等の代表的なナンバーが網羅されており、
決して飽きさせる事はない。AT BUDOUKANに劣らない、ライヴ盤の
傑作と言っても良いだけの内容と言って良いだろう。[89]
PASS OUT OF EXISTENCE / CHIMAIRA
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドのデビュー盤。方向的には
最近の流行りであるモダンなヘヴィ・ロックをやっているのだが、
こう言ったものの中でも最もヘヴィでメタリックな作品と言って
良いだろう。攻撃的で破壊力のあるサウンドで、ザクザクとした
リフで切り込んで来る。そう言う意味ではスラッシュ・メタル
等にも通ずるところがあり、MACHINE HEAD辺りに近いとも
言えるだろう。強烈なアグレッションで盛り上げて来て、中々聴き
応えがあるが、ダークでカオチックな雰囲気が先鋭化されていて
慣れないと厳しいところもやる。より近未来的なサウンド
作りがなされており、そう言った面ではFEAR FACTORYっぽさも
感じられる。[80]
LITTLE ANGEL / CHARON
フィンランドのゴシック・メタル・バンドのシングル。
タイトル・トラックにSister Miseryと言う新曲、全2曲と言う
構成になっている。基本的に前作の延長線上と言えるもので、特に
Sister MiseryはWorthlessの流れを汲む楽曲と言って良いだろう。
全体的に扇情感溢れる、アップ・テンポの疾走感溢れる作品で、
アルバムの予告編的なシングルだが、次作も期待させるに十分な
シングルと言って良いだろう。JUHAーPEKKA LEPPALUTOの
クリア・ボイスもこの扇情感を否応に増しており、非常に聴き
応えのあるものとなっている。この手のものとしては独自の
スタイルを築き上げており、またレベルの高い音楽を
聴かせてくれている。[90]
AN ILLUSION TO THE TEMPORARY REAL / CHALICE
オーストラリアのゴシック・メタル・バンドの2ndアルバム。
拡散してしまった現在のゴシック・メタル・シーンから考えると、
オールド・タイプの女性ボーカルもののゴシック・メタルとも
言えるものだが、逆に最近あまり聴けなかったタイプなので、
久しぶりに溜飲を下げさせてくれる作品だ。今作より女性フルート
奏者のALANAが加わっており、そう言った雰囲気を出すのに大きな
役割を果たしていると言って良いだろう。耽美ながらも要所要所で
ダークさも出しており、憂いと絶望感が良く出ていると言って
良いだろう。ボーカルのSHIRALEE共々、女性人のルックスも
まずまず良いし、そのクオリティも高い。[92]
ONLY THEATRE OF PAIN / CHRISTIAN DEATH
アメリカのゴシック・ロック・バンドの1982年にリリースされた
デビュー盤。元々、パンク・ロック辺りと近い音楽性を
有しているが、非常にアバンギャルドでおどろおどろしい
サウンドを聴かせてくれている。非常に病的で狂気性を伴った
彼等のダークな音楽は、到底一般受けするものとは言えないし、
THE CULT等の様に、ハード・ロック等と通ずる部分もない。
ROZZ WILLIAMSの死にそうなよたよたとしたボーカルは、もっと
受け入れられないだろう。それでもStairs-Uncertain Journeyに
おけるオリエンタル風のメロディ等は面白いと思うし、決して
駄作と言う訳ではないが、あくまでもアンダーグラウンド向きだ。
[70]
HATE CREW DEATHROLL / CHILDREN OF BODOM
フィンランドのブラック・メタル・バンドの2年振りの
5thアルバム。音楽的にはこれまでの延長線上とも言える、
IN FLAMES型のメロディック・デス・メタル的なサウンドに、
ピロピロしたキーボードを入れると言うのが彼等のスタイルだが、
よりアップ・テンポでアグレッションを効かせた作品に
仕上げている。IN FLAMESがエクストリーム的なエッセンスを殺ぎ
落とし、拡散した方向に向かう事によって、より普遍化した方向へ
進もうとしているのとは対照的に、パワー・メタル的な要素をより
強める事で、エクストリーム的な部分を残したまま普遍化を
図ろうとしている様に思える。攻撃的なサウンドを残し、楽曲の
グレード・アップがなされており、IN FLAMESが物足りなく
感じなくなったファンには、むしろこの作品こそ望む
姿ではないだろうか。[89]