NOT FAKIN' IT / MICHAEL MONROE
フィンランドのハード・ロックンロール・バンド、HANOI ROCKSの
元ボーカリストによる1987年にリリースされた2年振りの
2ndソロ・アルバム。HANOI ROCKSのクリエイティヴ面を
支えていたのはギタリストのANDY McCOYだっただけに、
HANOI ROCKSそのままと言う訳にはいかないが、それ程外している
訳でもない。HANOI ROCKSと比べると、同じ
ハード・ロックンロールでも、ANDY McCOYの作り出すメロディに
比べて、ストレートな作品に感じられる。HANOI ROCKS程の個性も
捻りもないが、出来自体は悪くないし、HANOI ROCKSのファンは
諸手を挙げて喜ぶまでは行かなくとも、それなりに満足
出来るはずだ。[83]
TAKE THE MONEY AND RUN / MIDNIGHT BLUE
イギリスのハード・ポップ・バンドの1994年にリリースされた
デビュー盤。元PRAYING MANTISのボーカリスト、DOOGIE WHITE
等によるバンドで、その後彼がRITCHIE BLACKMORE'S RAINBOWに
加入するに及んでバンド自体は消滅してしまった様だ。叙情的な
メロディのハード・ポップだが、アダルトで洗練された雰囲気を
持っている。ミドル・テンポ中心の、憂いを帯びたメロディは
派手さはないが美しい。PRAYING MANTISもそうだが、
DOOGIE WHITEの透ったボーカルは、こう言った叙情的でポップな
ナンバーに良く似合う。やや地味に感じなくもないが、アルバムの
出来は決して悪くない。[82]
NO.1 / M.ILL.ION
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの1993年にリリースされた
デビュー盤。音楽的には、北欧らしい透明感のある叙情的な
メロディのヘヴィ・メタルだ。全体的にチープではあるがエッヂの
立った生々しいプロダクションとなっており、このライヴ感が中々
良い感じだ。キャッチーなメロディは、憂いを帯びていて中々良い
出来だし、バラエティに富んでいるので聞き飽きさせないのも評価
出来る。90ー60ー90のさび等、中々印象的だしクリエイティヴ面でも
彼等の才能を感じさせてくれる。出来ればこれと言った飛びぬけた
曲が1曲欲しかったところだが、全体的に良く出来ているし、十分
満足出来る内容だ。[85]
KEEP IT ALL TURNING / MIND ODYSSEY
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの1993年にリリースされた
デビュー盤。音楽的には、ややプログレッシヴ・メタル的な
エッセンスを持った、先鋭的な感じのするヘヴィ・メタルだ。
QUEENSRYCHEにパワー・メタル的にアレンジし、ジャーマン的な
ドラマティックさを付加させた様な感じの作品で、彼等としての
オリジナリティは出ている。楽曲の出来は決して悪くないのだが、
やや平凡と言った感じを脱しきれておらず、アグレッシヴさを
活かすまでには至っていない様にも思える。ただ、全体的に
エッヂのたったサウンドで勢いはあって、それを補っていると
言って良いだろう。[82]
THE MIND IS A TERRIBLE THING TO TASTE / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・ロック・バンドの1989年に
リリースされた4thアルバム。インダストリアル・ロックとしては
最も著名なバンドであり、最もヘヴィ・メタル側に
クロス・オーバーしているバンドと言って良いだろう。これは
彼等としても最もスラッシュ・メタルよりの作品作りをしていた
頃の作品の1枚と言えるもので、デジタル音による
軽さはあるものの、スラッシィなリフを取りこんだ攻撃的で速い
作品に仕上がっている。Burning Inside等はダンサブルさも
感じさせるが、却ってそれがのりの良さを出している。
エフェクトされたALIEN JOURGENSENのボーカルが、攻撃的な
シャウトをしながらも、彼等らしいデジタルさを感じさせる。[84]
ΚΕΦΑΛΗΞΘ / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・ロック・バンドの1992年に
リリースされた3年振りとなる5thアルバム。音楽的には、
デジタル・スラッシュとでも言うべき、非常にユニークな
インダストリアル・ロックで、前作で見せてきた
スラッシュ・メタル的な手法はこの作品で完成したと言って
良いだろう。サンプリングを中心としたデジタル・サウンドで
スラッシィなリフを構築している様は圧巻で、特にN.W.O、
Just One Fixでそれは結実していると言って良いだろう。攻撃的な
リフとサウンドはスラッシュ・メタルのリスナーにも十分満足の
行くものだと言って良いだろう。[88]
EVOLUTION / MISHA CALVIN
ユーゴスラビア人ギタリストの1993年にリリースされた
デビュー・ソロ・アルバム。ギタリストのソロ・アルバムと言う
事で、ギター・テクニックのあるところを存分に
見せているのだが、良くあるギタリストのマスターベーションに
終わらず、楽曲本位と言う姿勢が見えるのは好感が持てる。それ
故、ギター・インストルゥーメンタルと言えるものは、短めの
小曲が2曲だけで、他はボーカルが導入されている。ELEGYの
ボーカリスト、IAN PARRY、BLACK SABBATHのボーカリスト、
TONY MARTINと言う実力派のボーカリストを迎え、ポップな
ナンバーから様式美のヘヴィなナンバーまで、幅の広い音楽性を
見せてくれており、中々の好盤に仕上がっている。[84]
GET USED TO IT / MINDSCAPE
イタリアのヘヴィ・メタル・バンドの1994年にリリースされた
アルバム。オランダに同名のバンドが存在するが、それとは別の
バンドだ。方向的には初期QUEENSRYCHE系の
プログレッシヴ・メタル・バンドだ。楽曲のレベルは並だが、
ストレートなサウンドの中にも、湿ったメロディがちらほらと見え
隠れしていてそれ程悪くない。しかし、演奏レベルには不満を
憶えるし、更に問題なのは、イタリアのバンドに散見される様に、
ALESSANDRO VEREDELLIのボーカルが非常に下手だと言う事だ。
ちょうどSUBWAYのPEACH STOCKLIに似たタイプではあるが、
それより更に下手なのはいかんともし難い。はっきり言えば
プロとしてお金を取って聴かせる様なものではないし、録音状況も
あまり良くないので救われない。[69]
EVOLUTION II / MISHA CALVIN
ユーゴスラビア人ギタリストの2ndソロ・アルバム。デビュー盤が
好評を博し、アルバム・タイトルが示す通り、その続編と言う
事になるのだろうが、しかしながら何を勘違いしたのか、それとも
売れ線を狙ってみたのか実につまらない凡庸な
アルバムになってしまっている。欠点をあげつらうほど悪い部分は
特にないのだが、如何せんこれと言う物も感じられない。楽曲に
関しては、随分メロディ的な部分が減退して
ポップになったものの、さして面白いと言う程のものでもない。
ギター・アルバムとしても、そうでない面でも、さして取り上げる
部分がないのは残念だ。[76]
THE DARK CHAPTER / MICHAEL ROMEO
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、SYMPHONY Xのギタリストの
ソロ・アルバム。SYMPHONY Xの1stは一部で非常に
受けたようだが、MICHAEL ROMEOのギター・プレイを除けば
音質は悪いしさして面白いとは思えないアルバムだった。
この作品では部分部分のメロディなどはそれなりに良いが、通して
一曲の出来となるとあまり良い評価は出来ない作品だ。
だいたいこういうテクニック垂れ流しのアルバムはどういう
評価をしたものか困るが、ギター・プレイはともかく曲が
面白くないともう一度聴こうという気になれない。[77]
MINAS MORGUL / MINAS MORGUL
詳細は良く判らないが二人組の
メロディック・ブラック・メタル・バンド。最近よく見る
バロック調のオーケストラを導入し、それをベースにして弦楽器を
被せている。ボーカルは如何にもというヒステリックな
金切り声だが、ボーカル導入部はかなり音が厚いのでそれほど
気にならない。MORTISのようにオーケストラを延々とそれだけ
繰り返すのではなく、起伏がある程度あるし、破壊的な部分が
間を持たせていて美しいメロディを引き立てる事にある程度
成功している。この手のものでは珍しく幾分まともに
聴くことが出来るし、楽曲、演奏の出来もそれなりだ。ただ、
こういうのがどれだけ需要があるのか疑問だが。[81]
ONE DAY IN PARADISE / MINATON
ドイツのハード・ロック・バンドのデビュー盤。ラフなのりの良い
ハード・ロックで明るい楽曲が中心だが、優しく歌い上げる
ロック・オペラの様なOne Day In Paradiseや、扇情的な
Highlife In The Night、泣きのバラードのDown By The Quayが
あったりと結構バラエティに富んでいる作品だ。メロディアスで
FAIR WARNINGに通ずる部分も無きにしもあらずだが、残念ならが
全体的にプロダクションがチープだしアイデアを生かし
切っていない感じがする。サウンド・プロダクションが良くなれば
かなり良いアルバムになっただろうが。[84]
MIDPOINT / MIDPOINT
カナダのハード・ロック・バンドのデビュー・ミニ・アルバム。
当初自費出版として出されたが、その後インディー・レーベルから
リリースされ、黄色一色のシンプルなジャケットに
変更されているが、ジャケットに関しては元のものの方が
良かった。HEREM SCAREMのHARROLD HESSがエンジニアを
担当しているが、それ程HAREM SCAREM的な部分はなく、もっと
のりの良いハード・ロックンロール的な作品だ。ボーカルの
ANTHONY MARCELLOの声質はDAVE MUSTAINEに若干似ているが、
楽曲のタイプが違うのであれほど個性は強調されていない。
いかにもオーソドックスなハード・ロックで出来自体は良いが、
これといったものもない。[84]
THE 1 / MIKAEL ERLANDSSON
自費出版でアルバムを出していたスウェーデンの
ハード・ロック・バンド、CRASHのボーカルだったシンガーの初の
ソロ・アルバム。CRASHもなかなかポップなアルバムを
作っていたが、まだまだハード・ロック然としていたのに対して、
こちらは完全にポップスと言った面持ちがある。ハードさはあまり
感じさせず、ポップかつ叙情的でメロディアスな楽曲、センスは
非常に素晴らしいと言って良いだろう。彼の声質もあってか、
全体的に甘ったるすぎる感がなくもないが、憂いに満ちた心に染み
入る流れるようなメロディが秀逸な落ち着いた作品だ。[87]
WE, OURSELVES & US / M.ILL.ION
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。前作と
比べるとポップさがかなり減り、むしろグルーヴィな楽曲が
増えている。前作はわりと在り来りな内容であまり印象に
残らなかったのだが、今作はパンチが効いていているし、印象的な
メロディもあり、出来は中々良い。方向的にはかなりハードな作品
作りをやっているのでめりはりがある。日本盤の
ボーナス・トラックであるバラードのLovely Eyesが割と
洒落ていて秀逸なのが勿体ない。陰のあるメロディは特に
素晴らしいが、それ以外が少し落ちる。方向転換は概ね
良い結果をもたらしているようだが、もう少しのりだけではなく
メロディを強調した方が良かったのではないだろうか。[83]
MINDSCAPE / MINDSCAPE
オランダのヘヴィ・メタル・バンドの1993年にリリースされた
自費出版の恐らくデビュー盤。同名のイタリアのバンドとは全く
無関係で、ここで聴かれる音楽性はQUEENSRYCHEのPROMISEDLANDの
それである。もちろんあそこまでの完成度を自費出版で初めて
レコードを出したようなバンドに求めるのは無理があると
言うものだが、QUEENSRYCHEに先駆けてこう言うものを
やったということは大いに評価が出来るだろう。坦々と静の世界が
展開されて、盛り上がりには欠けるものの、ドラマティックで
非常に美しい作品だ。曲の出来も結構良いし、構成も
練られており、録音もちゃんとしているので、結構掘り出し物的な
作品だ。ROBERT VAN HARENのハイ・トーンを含めたボーカルも
JEFF TATE的で中々良い味を出している。[96]
SCHIZOPHENIA / MIND ODYSSEY
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの2年振りの2ndアルバム。前作の
流れを汲む、正当派的なサウンドは相変わらずだが、多少
アメリカナイズされ、聴き易い作品に仕上がっている。その分
フックは多少減って、印象が散漫になった感もなくはないが、
楽曲の完成度は上がっているのでそれほど悪い作品とは
言えないだろう。アメリカっぽいのりの良さが目立つが、
Evolution等での叙情的なメロディ・センスの素晴らしさは
さすがと思わせるところがある。ギタリストが2人とも
脱退してしまい、ギタリストが新加入のGARRET MATZKOの
1本だけになってしまった事もあって、すっきりした作品
作りになっている。[82]
FILTH PIG / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・ロック・バンドの6thアルバム。
THE MIND IS A TERRIBLE THING TO TASTE辺りからヘヴィな
ギター・リフを取り入れ、スラッシュ・メタルっぽいサウンドを
試みていたが、今作ではもっとモダン・ヘヴィネス的な色合い的な
感じを受ける作品に仕上がっている。例えば、前作で見られた
N.O.W.のような疾走感溢れる楽曲はなくなり、どちらかと言えば
ミドル・テンポの楽曲が中心になっているのだ。サンプリングと
ヘヴィなギター・リフを併せたサウンドはオリジナリティがあり
魅力的だが、この疾走感を感じることが出来ないのが残念だ。[83]
REAL / MICHAEL SWEET
アメリカのクリスチャン・メタル・バンド、STRYPERの
元ボーカリストによる2ndソロ・アルバム。方向的にはシンプルな
ロック・アルバムで、アコースティック・ギターが前面に押し
出されている。STRYPERの様なハードな部分はほとんどないのを
不満に思う人もいるかも知れないが、楽曲のレベルは高く、
安心して聴く事が出来る作品に仕上がっている。STRYPERで
見せていたメロディ・メイカーぶりはここでも変わらず見られ、
心温まる美しいメロディが堪能出来る。STRYPER時代の
Always There For Youのアコースティック・バージョンも
中々のものだ。[85]
UNDER THE SUN / MIKAEL ERLANDSON
スウェーデン人ボーカリストの2ndソロ・アルバム。
デビュー盤ではハード・ポップ・アルバムとしてかなり高い評価を
受けたが、今作ではより軽いサウンドのポップ・アルバムに
仕上がっている。楽曲はどことなく明るくなりきれない、湿り気を
帯びた、北欧らしい暗さがある。かつて彼はCRASHと言う
ハード・ロック・バンドのメンバーとして、自費出版でアルバムを
一枚リリースしているが、このアルバムで数少ないハードな
曲のうち、Hot ShoesにCRASH時代のAnginaの面影が伺える。
軽すぎると言う印象はどうしても拭えない作品なのだが、彼の甘い
ボーカルにはむしろあっているかも知れない。[80]
WIRE TO WIRE / MITCH PERRY
STEELER、TALAS、WAYSTED、MSG等を渡り歩いたアメリカ人
ギタリストのソロ・アルバム。方向的には、いわゆる
ギター・インストゥルーメンタルと言うやつで、曲名の中に
GARY MOORE、JEFF BECK、PAT THRALLといった名前を織り
込んだりしていて、彼が音楽的に受けた影響が見えて来る。
テクニックはもちろんだが、寧ろエモーショナルで情感溢れる、
表現力豊かなギター・プレイの方が注目されるだろう。
Mediterranean Mosaic等、派手さはない曲でも美しいメロディは
十分堪能出来る作品となっている。[81]
CANDYLAND / MICHAEL ZEE
カナダ人ブルーズ・ロック・シンガーの11年振りとなるアルバム。
音楽的には土臭いキャッチーなアメリカン・ロック作品で、
洒落ていてCandylandを始め、楽曲にはセンスの良さを
感じさせられる。全体的に渇いた感じで、楽曲に関しては非常に
ポップだが、ギター・サウンドはときにより、結構ハードさを
見せている。これと言った楽曲がないのが残念だが、内容に
関してはまさしくアメリカ南部風のイメージで、全体的な出来は
良い方だ。しかし、ジャケットのセンスの悪さはもう少し
何とかならなかったのだろうか。[80]
INSTANT CLARITY / MICHAEL KISKE
元HELLOWEENのボーカリストによる1stソロ・アルバム。方向的には
HELLOWEENとは少し違い、幅広い音楽性を見せている。
ドラマティックなヘヴィ・メタル・ナンバーからしっとりと
落ち着いたアダルトなバラードまで多用だが、全体的に
キャッチーな歌メロを持っていて聴き易いが、全ての曲が良い
曲だとも思わないし、HELLOWEENを期待する人には尚更期待を
裏切ることになるだろう。ヘヴィな曲はともかく、全体的には
ヘヴィ・メタル色はそんなに強くない。歌の旨さはさすがだし、
HELLOWEENから脱退して3年、その間の平穏さがもたらしたのか、
実にリラックスした感を与える。[86]
WRITTEN IN THE SAND / MICHAEL SCHENKER GROUP
UFOを再び脱退した、ドイツ人ギタリスト、MICHAEL SCHENKER
率いるハード・ロック・バンドの復活第一弾となるアルバム。
ボーカリストに、アルバム一枚で解散してしまったスウェーデンの
GREAT KING RATのLEIF SUNDINを迎えているが、実力的には申し
分なく、今までのボーカリストとはタイプが違いソウルフルな
歌声で、バンドとして新味を加えている。全体的に明るいが泣きの
メロディがそこかしこにあり、いかにもMICHAEL SCHENKERらしい
部分がある。非常にリラックスした雰囲気があり、緊迫感は
感じられないが、悪くない作品だ。[82]
WINDOWS / MICHAEL VESCERA PROJECT
OBSESSION、日本のLOUDNESSといったバンドで活躍し、現在は
YNGWIE MALMSTEENと共に活動しているアメリカ人ボーカリストの
ソロ・プロジェクト。Say A PrayerとWords Unspokenに
YNGWIE MALMSTEENやDOUG ALDRICHやAL PETRELLIが
参加していることを除いてバック・メンバーにはそれほど派手に
活躍した人はいないが、決してその出来は悪くない。コーラスを
多用してオペラティックに聴かせる曲もあるが、
ハード・ロックらしい楽曲が並び、全体的に中々良い出来だ。
ホーンを取り入れたりと色々チャレンジしているが、そういう
部分にのみ囚われず、エモーショナルでパワーのあるアルバムに
仕上がっている。[85]
BRUNETTE / MILLENIUM
アメリカの叙情派ハード・ロック・バンドEYEWITNESSの
ギタリスト、RALF SANTOLLAの
サイド・プロジェクト・バンドによる1stアルバム。EYEWITNESSの
デビュー盤は、非常に哀愁味を持ったメロディの叙情派
ハード・ロックで、興味引くところが大きかったが、2ndでは
ダークな方向へと転身して期待を大きく裏切ってくれた。
このアルバムはEYEWITNESSのデビュー前の曲からなっており、
そういった意味ではEYEWITNESSの1stにまだ近いのだが、
叙情的ではあるものの、哀愁はそれ程強くなく、よりポップな
サウンドになっている。故に、その分当たり障りのなさを
感じるし、実際の評価は次のアルバムになるのだろう。少なくとも
EYEWITNESSの2ndよりはましだが。[81]
ANOTHER WORLD / MIDNIGHT SUN
元MADISON、ALIEN、BEWARP等を渡り歩いたスウェーデン人
ボーカリストPETE SANDBERG率いる北欧ヘヴィ・メタル・バンドの
1stアルバム。いわゆるネオ・クラシカル風の叙情的な
ヘヴィ・メタルだが、キャッチーな哀愁のメロディは良く
出来ていて、楽曲によるがPETE SANDBERGの扇情的なボーカルが
結構マッチしている。CHRIS PALMのギターもそれに合わせた様な
情感豊かなプレイで、生々しい作りの中々良く出来た作品だ。
この生々しさがややあざとく感じられない訳でもないが、
JADED HEARTをよりヘヴィで扇情的にしたようなBLACK NIGHT等
楽曲も良く出来ている。[87]
UNFAMILIAR / MIKAEL ERLANDSON
スウェーデン人ボーカリストの3rdソロ・アルバム。かつてCRASHと
言うハード・ロック・バンドでキーボードも兼任していた人物だ。
方向的には2ndアルバムと同一線上のアコースティック色の強い
ポップ・アルバムだが、楽曲は全体的にどことなく気だるさを
湛えるようになっている。その分より地味な作品になったと言う
感があるのだが、メロディ・センスは相変わらず変る事はなく、
さすがと思わせるアルバムに仕上がっている。哀愁味のある
叙情的なメロディは楽曲によっては減退した感があるし、もう少し
アップ・テンポの楽曲があっても良いと思うが、出来としては
決して悪いものではない。[81]
IN THE SIGN OF THE RAVENS / MITHOTYN
スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンドのアルバム。
哀愁を漂わせた非常に扇情的なメロディだが、これが民族音楽的で
非常に印象的だ。吐き捨てるようなデス・ボイスは今一つ
聴きがたい感もあるが、このメロディだけでも十分価値がある。
これに男女の混声によるクラシック風のコーラスも荘厳さを
醸し出しており、これまでのメロディック・デス・メタルとはまた
一線を画した素晴らしい作品に仕上がっている。メロディ自体も
斬新と言う感じは受けないが、これまでの
メロディック・デス・メタルには見られないユニークかつ
素晴らしいものだ。北欧らしい哀愁があり、クラシックと
民族音楽が融合したようなその音楽観が良い。[88]
STORY LIVE / MICHAEL SCHENKER GROUP
ドイツ人ギタリストMICHAEL SCHENKER率いる
ハード・ロック・バンドの来日公演を収めたもの。30曲全てを
収めたファン・クラブ盤と28曲のフランス盤が存在する。
MICHAEL SCHENKERのこれまでの活動を全時代的に網羅した
ライヴで、SCORPIONSのデビュー盤から
In Search Of The Peace Of Mindまでやっている。ボーカリストは
二人いて、DAVID VAN LANDINGが中心に歌っているのだが、
どうせなら元GREAT KING RATのLEIF SUNDINにもっと歌って
欲しかったところだ。こうして聞くと本当に佳曲がずらっと
並んでいる感じで壮観だし、MICHAEL SCHENKERのギター・プレイも
思いのほか充実している感じがする。[88]
CAPRICORN / MIKE TRAMP
元WHITE LIONのデンマーク人ボーカリストによる初の
ソロ・アルバム。FREAK OF NATUREのKENNY KORADE等が
参加していることもあって、ややFREAK OF NATUREっぽさを
感じない訳でもないが、FREAK OF NATUREの様なグランジっぽさは
無く、メロディなどはむしろWHITE LION的な色合いが強いと言って
良いだろう。どことなくわびしさを感じるキャッチーなメロディは
いかにも彼らしい作品であり、へたうま的な彼の独特の歌唱が
大いに生きている。全体的にアコースティック・ギターや
ハモンド・オルガンを導入し、WHITE LIONの様なヘヴィ・メタル
然とした所はなく、アメリカン・ロック的な面持ちのある作品に
仕上がっている。メロディの出来も良いし、彼の独特の雰囲気を
楽しめる人にはお奨めだ。[85]
VISIONNAIRE / MISANTHROPE
フランスのプログレッシヴ/ゴシック/デス・メタル・バンドの
4thアルバム。IN FLAMESのJESPER STROMBLADとANDERS FRIDENが
参加している。ELENDのANDERS FRIDENもサポートしているが、
ELENDの様なシンフォニック的な色合いは全くないので、
シンフォニック・ゴシック系が嫌いな人にも安心だ。ときには
クラシック的なフレーズを入れたり、ときには
ジャズ・ロック風になったり、シアトリカル、ブルータルにと
あまりの激烈な展開は壮絶の一語に尽きる。
S.A.S DE L'ARGILLEREはデス・ボイスとクリア・ボイスを使い
分けているが、割と聴きやすいし、うまく使い分けている。
演奏面でもこれだけ難解な事をやるだけのテクニックを各自とも
持っており、ソロ・パート等も圧巻だ。特にベースの
JEAN JAEGUES MOREACは超怒級と言っても良いくらいの
テクニックがある。これだけの事をやっているので、ゴシックの
耽美さとなるとやや希薄なのだが、楽曲の出来、構成の複雑さ、
演奏とも他の追随を許さない超一級品だ。[91]
ELECTRIC / M.ILL.ION
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの4年振りとなる3rd
アルバム。前作まではかなりポップさがあったが、この4年間に
どういった心境の変化があったのか、かなりパワフルな正統派
ヘヴィ・メタルへと変心している。これがかなりフックがあって、
楽曲によってはDEEP PURPLEやRAINBOWっぽいところもあって、
ハモンド・オルガンが大幅に挿入されていたりでそう言った感が
尚更強く感じる。サウンド的にはパワー・メタルと言って良い程
音が厚くなっており、これまでのファンからするとうるさすぎると
感じるかもしれない。楽曲の出来自体は悪くないし、エナジー
溢れる作品で、方向転換があながち悪い結果になっていないと
思う。[84]
ABOVE & BEYOND / MIDNIGHT SUN
元MADISON、ALIEN、SNAKE CHAMER、BEWARPのボーカリスト
PETE SANDBERG率いるスウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの
2ndアルバム。前作も確かに悪い作品ではなかったが、今作では
遥かにレベル・アップしている。特に北欧らしい哀愁に満ちた
メロディが随所に出てくる様になったが、これが非常に美しく、
素晴らしい事が一番大きい。扇情的に迫ってくる哀愁のメロディは
心に迫ってくるものがある。Don't Get Me Wrong等で見られる
プロダクションの妙もこのアルバムの価値を大きく上げていると
言って良いだろう。こういったアイデアが功を奏して、在り
来たりの北欧メタルと言ったところから抜け出している。楽曲の
出来も素晴らしく、生々しい演奏も良い結果になっている。北欧
メタルの傑作の一枚と言えるだけの作品に仕上がっていて、非常に
美しい、哀愁を感じさせてくれるアルバムだ。
Don't Get Me Wrongを始めI Belive等名曲が目白押しで、哀愁の
北欧メタルが好きならば聴いて決して損はしないだろう。[94]
KING OF THE DISTANT FOREST / MITHOTYN
スウェーデンのヴァイキング・メタル・バンドの2ndアルバム。
方向的にはアップ・テンポのパワー・メタル型
メロディック・デス・メタルに大仰なキーボードとヴァイキングの
歌声を思わせるようなコーラスが配されているところが一風
変っている。ジャーマン・パワー・メタル風のギター・ソロや
ブラック・メタル風のブラスト・ビートを交えた攻撃的な
メロディは、目新しさはないが、良く出来ている。特に
Under The Bannerのギター・メロディ等は非常に面白い。
RICHARD MARTINSSONのボーカルはスクリーミングに近い
スタイルで、楽曲演奏の出来も中々のもので、より
パワー・メタルに近いブラック・メタルが好きならば
結構いけるはずだ。[85]
MISERY LOVES CO. / MISERY LOVES CO.
スウェーデンの
ミクスチャー/インダストリアル/スラッシュ・メタル・バンドの
1994年にリリースされたデビュー盤。ボーカリストと
プログラマーの二人組みのバンドで、楽曲によってはMINISTRY等の
様なインダストリアル/スラッシュ的なイメージも受けるが、
ヘヴィネス的なエッセンスもあり、かなりユニークな作品だと
言って良いだろう。ボーカルは非常にクールなクリア・ボイスと
狂気を伴ったような強力なシャウトによる対比を見せており、中々
面白い。狂暴さと渾然一体となった、非常にグルーヴィでのりの
良いサウンドは不思議な味わいがあって聴きごたえのある作品に
仕上がっている。[85]
TRUTH / MICHAEL SWEET
アメリカのクリスチャン・メタル・バンド、STRYPERの元
ボーカリストによる3枚目のソロ・アルバム。これまでは彼らしい
キャッチーなロック・アルバムを作ってきたが、ここでは大きな
路線変更が見受けられる。いきなりオルタナティヴ・ロック風の
Truthで始まると、ボーカル・スタイルもそれに
合わせたようなものになってしまっており、驚かされてしまう。
ただ、彼らしいメロディ・センスが全く皆無と言う訳でもないし、
Blue Bleeds Through等の甘いメロディにはゾクゾクと
来るものがある。One、Rain、Stoneと言った彼らしい
楽曲もあるので、これまでの彼を期待しても、全く外すと言う
訳ではないが、それだけを期待するならば少し趣向が違う。
作品的にやや統一性が欠けるのと、楽曲の出来に波があるのが
残念だ。[82]
NAILED TO THE SHADE / MIND ODYSSEY
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの3rdアルバム。正統派と言う
印象の強かったこれまでの作品と比べると、明らかに
DREAM THEATERを意識した作品に苦笑させられる。特に
MARIO LE MOLEのJAMES LaBRIEを意識したボーカル・スタイルが
そう言った感をより強めている。特に動から静へと映る展開と
ボーカルはそのままと言っても良いだろう。それを除けば、楽曲の
出来も、演奏も素晴らしく、彼等のセンスの良さが良く出ている
アルバムに仕上がっていて悪くない。TOTOの
St George And The Dragonをカバーしているが、割とオリジナルに
忠実なものになっている。[84]
THE UNFORGIVEN / MICHAEL SCHENKER GROUP
元UFOのドイツ人ギタリスト率いるヘヴィ・メタル・バンドの復活
アルバム。日本公演での事件には、皆呆れて今更彼に
期待するものもあまりいないのではないかと言う様な気もするが、
意外とまともなアルバムを作ったなと言う印象を受ける。
MICHAEL SCHENKERらしいギターも聴けて、これはこれで
悪くないのだが、その一方で非常に地味な
作品になってしまっている。哀愁の泣きのバラード、
Forever And Moreを始め、楽曲の出来も決して悪くないのだが、
折角のKELLY KEELINGのボーカルに合っていないのだ。煮え
切らないまま最後まで行ってしまうので、聴いていて少し
歯がゆい。[78]
R.T.S. / MICHAEL KISKE
元HELLOWEENのドイツ人ボーカリストによる2ndソロ・アルバム。
方向的には、これまでの彼の経歴から全く離れた作品だと言って
良いだろう。ポップでキャッチーなメロディの軽い
ロック・アルバムで、Could Cry等は中々ユニークな楽曲だと
思う。全体的に悪い作品ではないが、取りたててこれと言う程の
楽曲もなくて、今一つ平凡な作品で終わっている。歌い方もまだ
こう言った楽曲を歌い慣れていないと言う印象を受けて
すっきりしない。もう少しあっさりとした歌い方が出来れば、
また違った印象を受けたのだろうが。ファンの期待から外れてこう
言う作品を作った割には不満の残るアルバムだ。[75]
A BULLET FOR CINDERELLA / MINDSET
アメリカのモダン・ヘヴィネス・バンドの2ndアルバム。この
手のものとしては、最もメロディを強く打ち出しており、
RODDY JANEのボーカルもそれを意識してか、クリアな歌い
方になっている。バックの演奏を除けば、全体的にグランジ的で、
モダン・ヘヴィネスをバックにグランジをやっているような印象を
受ける。割とキャッチーなメロディが奇妙に合っていて、新鮮さが
感じられる作品だ。楽曲はそれなりで、取りたててどうこう言う
程でもないが、出来自体は決して悪くない。クリアな
ボーカルのために、灰汁のなさが災いしており、それを補うような
インパクトが楽曲に今一つ感じられないのが残念だ。[80]
DARK SIDE OF THE SPOON / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・バンドのアルバム。この
手のものとしては、リフを重視した、最もスラッシュ・メタル的な
サウンドで、ヘヴィ・メタルのリスナーにも良く知られている
バンドだ。ΚΕΦΑΠΗΞΘの頃に比べると、その方向性は
スラッシュ・メタルに的なものに限らず、もっと
拡散されたものになって来ている。NURSING HOMEを始め、
スペイシーでダークで陰鬱な楽曲が増えている事が特徴的だ。
その分、ヘヴィ・メタル的な素要は希薄になっているが、
ノイジーでメタル方面のリスナーにも聴ける要素はなくはない。
[80]
GENTAL PERSUASION / MISS LEAD
ノルウェイのヘヴィ・メタル・バンドの1989年にリリースされた
アルバム。女性ボーカルを擁した、扇情的なヘヴィ・メタルで、
フックのある楽曲の出来が非常に素晴らしい。その後TINDRUMにも
在籍したTOVEの力強い透ったボーカルが、非常に美しく、楽曲にも
映えているし、情感も良く出ていて、女性ボーカルとしては
トップ・クラスと言って良いだろう。扇情的な
メロディアス・ヘヴィ・メタルが好きならば聴いてみて損はないと
言える位、楽曲の出来は良いし、ボーカルも素晴らしい。
北欧らしい愁いを帯びたメロディは、十分耳を引き付けるだけ
出来だし、隠れた名盤と言えるだけのアルバムだ。[89]
THANK YOU / MICHAEL SCHENKER
元UFOのドイツ人ギタリストによる1993年にリリースされた
アコースティック・アルバム。元々はファン・クラブのみで
リリースされたもので、1998年にはオーケストラ付きの編集盤も
出されたが、これはオリジナルのオーケストラなしのものだ。
M.S.GがMcAULEY SCHENKER GROUPになり、楽曲のクオリティも急激に
下がっていった彼だが、ここではまだ、彼らしいメロディと
ギター・プレイが聴かれる。Escape From The Boxでは詩の朗読が
入るが、どうせなら一層の事、全曲
アコースティック・ギター・インストルゥーメンタルにしても
良かったと思う。[85]
GATHERED AROUND THE OAKEN TABLE / MITHOTYN
スウェーデンのバイキング・メタル・バンドの3rdアルバム。
方向的には、いわゆるメロディック・ブラック・メタルと言った
感じのもので、バック自体はジャーマン・パワー・メタル等にも
通ずるものがある。しかし、その中にも、北欧的な牧歌的
メロディを取り込んでおり、単なるコピーに終わっていないのは
好感が持てる。勇壮でドラマティックなサウンドは、特に
コラースを始め、如何にもバイキング・メタルらしく、扇情的で
中々聴きごたえがある。RICKARD MARTINSSONの吐き捨てるような
デス・ボイスも特に悪くはない。ベタベタで、臭さも感じるが、
楽曲の出来は悪くないし、オリジナリティも感じられて良い
作品だ。[83]
LIBERTINE HUMILIATIONS / MISANTHROPE
フランスの
プログレッシヴ/ゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの
アルバム。前作ではよりメロディック・デス・メタルとしての
完成度を高め、そのアバンギャルドでプログレッシヴな曲展開と、
ゴシック・メタル的な荘厳さが渾然とした様は見事としか言い
様がなかったが、今作ではより
メロディック・デス・メタルとしての方向性を強く押し
出している。そのため、ある意味では非常に聴き易い作品には
仕上がっているが、逆に前作であったインパクトがあまり
感じられない作品だ。決してプログレッシヴな部分が無くなった
訳ではないが、あの変態的な部分が引っ込んでしまったのは何とも
残念だ。JEAN JAEGUES MOREACの怒級のベース・プレイも前作と
比べると控えめで、今一つ物足りない。とは言っても、前作の
出来が飛び抜けていた訳で、このアルバムの出来も中々
良いのだが。[84]
RIFFMAN / MISHA CALVIN
ユーゴスラビア人ギタリストの4年振りの3rdソロ・アルバム。
ボーカルは今作ではMARTY SMITHなる無名のボーカリストが
担当しているが、エナジーに満ちていて情感豊かで中々良い
シンガーだ。方向的には、キャッチーな
アメリカン・ハード・ロックを中心に、しみじみと歌い上げる
楽曲まで、割と幅広くこなしている。これまでの作品と比べると、
よりアメリカナイズされた様に感じられる。Say My Name等は
中々良く出来たバラードで、実に味わい深い
仕上がりになっている。何か勘違いしたのではないかと思わせる
前作に比べれば、随分と良くなった。[80]
TEN MILES HIGH / MINDFEED
イギリスのヘヴィ・メタル・バンドの2ndアルバム。元THRESHOLDの
GLYNN MORGANがボーカリストとギタリストを兼任し、リズム隊が
脇を固めると言うシンプルな編成のバンドだ。方向的には
THRESHOLDと違って、CONSEPTION的な
プログレッシヴ・ヘヴィ・メタルと言う雰囲気があって、かなり
重苦しい雰囲気の漂うサウンドをやっている。GLYNN MORGANの
冷たい感じのするボーカルが、より一層そう言った感じをさせる。
ただ、よりヘヴィでテンポが良く、聴き易いのだが、その一方で、
アルバム全体で変化に乏しく、一本調子と言う
感じもしなくはない。クールでヘヴィなサウンドは、
オリジナリティがあるだけに、少し残念だ。[80]
FAMOUS MONSTERS / MISFITS
アメリカのハード・コア・パンク・バンドの復活第2弾となる
4thアルバム。かつてDANZIGのGLENN DANZIGが在籍し、METALLICAが
GARZGE INC.でカバーした事で、メタル系のリスナーにも良く
知られているバンドだ。方向的には、GLENN DANZIGが在籍していた
頃の、ゴシック・ロック的なエッセンスを持った、キャッチーな
メロディのメロコア的な作風をそのまま維持している。楽曲の
出来は、昔と変らず良いし、GLENN DANZIGが楽曲を書いていないと
言う事はそれ程マイナスになっていない。ジャケットの厳つさとは
裏腹に、テンポが良く、憶え易いポップな作品だ。[82]
MIND MASQUE / MIND MASQUE
ドイツのプログレッシヴ・メタル・バンドの1997年に
リリースされたデビュー盤。方向的には、DREAM THEATER等より
更にメタル的なニュアンスの強いもので、かなりエッヂのたった
サウンドのアルバムに仕上がっている。JORG PIRONのボーカルは、
特別上手いといった所はないのだが、ある程度ハイ・トーンも
出るし、無理のないボーカル・ラインでそれなりに聴ける。演奏、
プロダクションに関しても全く同じで、特別凄いと言う感じは
全くしないが、無難な感じの作品ではある。それ故に面白味も
今一つで、強く訴えかけて来る部分がないのは残念だ。[78]
ANGELFIRE / MILLENIUM
アメリカのハード・ロック・バンドの2ndアルバム。EYEWITNESSの
ギタリスト、RALPH SANTOLLAを中心とするバンドで、ボーカルの
J.TODD PLANT、ドラマーのOLIVER HANSONもEYEWITNESSの
メンバーだ。初期EYEWITNESSに通ずる様な、キャッチーな
メロディの哀愁味たっぷりのアメリカン・ハード・ロックだ。
とにかくメロディ・センスの素晴らしさは群を抜いており、実に
美しい作品に仕上がっている。その完成度は、EYEWITNESSの
デビュー盤を遥かに上回っており、PRAYING MANTIS等が好きな
人は、聴いて決して損はないだろう。愁いを帯びた伸びやかな
J.TODD PLANTのボーカルやコーラスを始め、演奏的にも十分満足
出来るし、プロダクションも良く出来ていて、傑作と言って良い
アルバムに仕上がっている。[90]
LIFE GETS YOU DIRTY / MICHAEL MONROE
フィンランドの伝説的なハード・ロックンロール・バンド、
HANOI ROCKSの元ボーカリストによる3年振りの
3rdソロ・アルバム。JERUSALEM SLIM、DEMOLITION 23とバンド
形態の活動は上手く行かず、結局ソロでの活動と言う
形になっている。彼のHANOI ROCKS後のアルバムというのは、
方向的には破天荒なハード・ロックンロールなのだが、
HANOI ROCKSのそれとはやや異なり、HANOI ROCKSの持つ
キャッチーさ、パンキッシュさはそれ程感じられない。それはこの
アルバムでも変る事はなく、HANOI ROCKSのサウンドは彼と
ANDY McCOYがいればこそだったのだなと言う感慨を受ける。
彼らしいワイルドで破天荒なボーカルが聴ける一方で、もう少し
楽曲に魅力が欲しいところだ。[82]
DISTORTED VIEWS / MICHAEL HARRIS
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、ARCH RIVALの
ギタリストによる3rdソロ・アルバム。いわゆる
ギター・インストルーメンタルと言うやつで、あくまでもバンドと
言う形態で、楽曲を強く押しだしていたARCH RIVALとは、全く
毛色が違う作品だと言って良いだろう。方向的には
ネオ・クラシカル風なのだが、フュージョン的な要素がかなり強く
出ており、哀愁を感じさせるメロディと言う部分はなく、かなり
流麗さを感じさせるアルバムに仕上がっている。楽曲的な出来は
悪くないが、あくまでもギター・インストルーメンタルと言う
範疇を出るものではなく、楽曲単位で楽しめるかどうかは疑問だ。
[79]
NEMESIS / MIDNIGHT SUN
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの3rdアルバム。北欧の
叙情派メロディアス・ヘヴィ・メタルで、方向的な路線は
これまでと全く変りはない。JONAS REINGOLDが書き上げる楽曲と、
PETE SANDBERGのボーカルのマッチングは絶妙のコンビだと言って
良い。哀愁感漂う、非常に美しいメロディの楽曲に、
PETE SANDBERGが情感豊かに歌い上げる様は素晴らしいの一言に
尽きる。楽曲によって多少出来に波がある事はあるが、どの曲も
一定のレベルをクリアしているし、質の高い
アルバムであることには変わりない。名曲と言える、Nemesisを
始め、Conqueror、King Of Broken Hearts、You And I等、佳曲が
目白押しだ。アルバム後半は、やや失速する感も
無きにしもあらずだが、叙情派北欧メタルが好きならばお奨め
出来る。EUROPEのSeven Doors Hotelをカバーしている辺りは
御愛敬と言った感じだが、悪くない。[90]
LIVE-THE UNFORGIVEN WORLD TOUR 1999 / MICHAEL SCHENKER GROUP
ドイツ人ギタリスト、MICHAEL SCHENKER率いる
ハード・ロック・バンドの2枚組みライヴ盤。今年アメリカで
行われた最新のライヴの模様を収めたものだ。最新のライヴと
言っても、演奏されている楽曲はUFO、M.S.G.初期の楽曲が多く、
楽曲的には馴染み易いはずだ。しかし、淡々と進んで行く様な
ライヴで、特に1枚目の後半まで熱くなるものが全くない。
ボーカルはSTEELHOUSE LANEのKEITH SLACKと元BATON ROUGE、
BLUE MURDERのKELLY KEELINGが取っており、KELLY KEELINGに
交代して馴染みのOn And On、Attack Of The Mad Axemanが出て
来た辺りでやっと盛り上がって来たと言う感じだ。これならば、
1枚目の大半をカットしてしまって、1枚にまとめてしまった方が
良かっただろう。[77]
IN THE SIGN OF THE RAVENS / MITHOTYN
スウェーデンのバイキング・メタル・バンドの1996年に
リリースされたデビュー盤。リマスターされて
ボーナス・トラックが付けられて日本盤がリリースされた。既に
バンド自体は解散してしまっているが、まさに
バイキング・メタルの雄と言うに相応しい勇壮な作品に
仕上がっている。音楽性自体はメロディック・デス・メタルと
言って良いものだが、独特の哀愁を感じさせるキーボードが自らの
スタイルを確立させている。ボーナス・トラックの
As Brothers Now BondedとIn The Bower Of Shadowsは、どう言う
経緯で制作されたのか判らないが、クリア・ボイス中心でより
哀愁味をました仕上がりで、中々面白い。[83]
SIGNS / MIND ODYSSEY
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの4thアルバム。
中心人物である、ギタリストのVICTOR SMOLSKIがRAGEに
加入したため、その先行きが危ぶまれたが、取りあえずRAGEと
平行して活動していく様だ。方向的には前作の延長線上と
言えるもので、プログレッシヴ・メタルやパワー・メタル的な
要素を持った叙情的なヘヴィ・メタルだ。楽曲の完成度は
上がっているし、コーラスの多用も中々良い感じだ。
MARIO LE MOLEのボーカルはややパンチが足りなくてひ弱な
感じがするのは残念だが、エッヂのたった中々良い作品で、
これまでで一番出来が良い。[85]
KING OF THE DISTANT FOREST / MITHOTYN
スウェーデンのヴァイキング・メタル・バンドの1997年に
リリースされた2ndアルバムにボーナス・トラックを付けて
リリースされた日本盤。前作も同様にボーナス・トラックを付けて
リリースされたが、あちらはクリア・ボイス中心の、この
バンドとしては普段聴かれないタイプのものであったのに対して、
こちらはその対極にある様な、ブラック・メタル
然としたものになっている。特にRAGNAROK等はかなり速く、ある
意味やはり普段聴かれない様なもので、本編に入らなかったのも
頷けるところだ。ヴァイキング・メタル独特の叙情性と言う部分は
やや希薄だし、既に輸入盤で持っているなら
ボーナス・トラックのためにと言うのはちょっと弱いところだ。
[83]
ADVENTURES OF THE IMAGINATION / MICHAEL SCHENKER
ドイツ人ギタリストの初のソロ・アルバム。自らのバンド、
MICHAEL SCHENKER GROUP名義ではなく、わざわざ個人名義で出して
来ただけあって、バンド名義の作品と少々趣の違う
作品となっている。ギター・インストルゥーメンタルばかりと言う
構成になっているが、Into The ArenaやCaptain Nemoと言った、
これまでの彼のギター・インストルゥーメンタル・ナンバーとも
違って、軽めでややフュージョンっぽいファンキーな作品で、
JOE SATRIANIがやりそうなフレーズなんかも多い。ところどころ
叙情的で愁いのあるメロディが差し挟まれており、彼らしさも
感じる事は出来る。[81]
UNSTRYPED / MICHAEL SWEET
アメリカのクリスチャン・メタル・バンド、STRYPERの
元ボーカリストの未発表音源集ミニ・アルバム。ソロ・アルバムを
リリースするよりも前の、1992年に録音された音源で、
ソロとしては最も古い音源だろう。STRYPERがアップ・テンポの
叙情的なメロディのヘヴィ・メタルであったのに対して、こちらは
ミドル・テンポの陽気なアメリカン・ハード・ロックと
言ったところだろう。明らかにSTRYPERとは毛色の
違ったことをやろうとした事が伺えるが、それでもAll I Wanna Do
等にはSTRYPERの名残が若干伺える。STRYPERを期待するなら
外すだろうが、彼の甘いボーカルは変らず聴ける。[78]
THAT'S THE WAY / MICHAEL MORALES
アメリカ人シンガー・ソング・ライターの9年振りとなる
3rdアルバム。方向的にはメロディアスなハード・ポップと言った
感じの作品で、DEF LEPPARDっぽさが結構感じられる。歌い
方によっては、如何にもJOE ELIOTTっぽいハスキーなボーカルを
聴かせてくれるので、That's The WayやBlood等、DEF LEPPARDの
未発表曲と言っても通じそうな感じがする。爽快でキャッチーな
メロディは良く出来ているし、DEF LEPPARDが好きなら
聴いてみても悪くないだろう。リズム・マシーンを使ってるのが
少し気になるが、楽曲の出来も含めて中々悪くない作品だ。[83]
A SIX-PACK FOR ALL SEASONS! / MISERY SEED
アメリカのハード・コア・バンドの1999年にリリースされた恐らく
自費出版によるミニ・アルバム。MISFITSとMOTORHEADが好きだと
言うだけあって、パンキッシュで勢いのある
ハード・ロックンロールを聴かせてくれている。全体的にダークな
雰囲気があるが、メロディは意外にキャッチーに感じられる
部分があって、まずまず聴き易いと言ったところだ。しかし、
プロダクションはデモ・レベルで、楽曲の出来も今一歩と言う
感じがあり、お世辞にも良い出来とは言い難い。少なくとも
プロダクションが何とかならないと楽曲も生きてこないだろう。
[62]
MISERY SEED / MISERY SEED
アメリカのヘヴィ・ロック・バンドの1999年にリリースされた
デビュー盤のプロモーション用CD。ミニ・アルバムであった
ハード・コア的な色合いはかなり薄くなっており、ダークで
メランコリックなものとなっている。どことなくシアトル系っぽい
感じのする作品で、そこに元からあったハード・コア的なリフが
ベースにあって、テンポの良いアルバムに仕上がっている。
冷めている様で、妙な熱っぽさを感じさせてくれる作品で、
手放しで誉めれる訳ではないが、単なるハード・コアの
出来損ないと言う感じだったミニ・アルバムよりは
プロダクションもオリジナリティも出来も遥かに良い。[80]
HOURGLASS / MILLENIUM
アメリカのヘヴィ・メタル・プロジェクトの3rdアルバム。
EYEWITNESSのギタリスト、RALPH SANTOLLAを中心とする
プロジェクトで、初期EYEWITNESS的な路線を目指して
始められたが、今作でも叙情的なヘヴィ・メタルを
聴かせてくれている。ボーカリストのJ.TODD PLANTがバンドから
離れ、新たに元VAGABOND、THE SNAKES、MUNDANUS IMPERIUM、ARKの
JORN LANDEがボーカルを取っている。哀愁味たっぷりの
サウンドだったこれまでの作品と比べると、楽曲によってはやや
爽やかさが感じられるが、RALPH SANTOLLAのメロディ・センスの
良さは変る事はない。[86]
RECUEIL D'ECUEILS / MISANTHROPE
フランスのメロディック・デス・メタル・バンドの3枚組み
ボックス・セット。1999年にリリースされたアルバム、
LIBERTINE HUMILIATIONSのピクチャー盤、1999年に行われた
ツアーの模様を収めたライヴ盤、LIVE BOOTLEG、1994年から
1999年までに録音された未発表音源集、OEUVRES INTERDITESの3
作からなっている。方向的には、プログレッシヴ・ロック、
ゴシック・メタル、ジャズ、メロディック・デス・メタル等の
様々な音楽を融合させた独特のスタイルを身上としているが、
最近はよりメロディック・デス・メタル的な色合いが
強くなっており、それはLIBERTINE HUMILIATIONSにも良く
現れている。LIBERTINE HUMILIATIONSは既発作品なので、ここで
注目されるのはLIVE BOOTLEGとOEUVRES INTERDITESだが、
LIVE BOOTLEGは演奏や音質は悪くないものの、録音した位置の
問題であまり良い出来とは言い難い。OEUVRES INTERDITESも
マニア向けと言った内容であくまでもファン向けのマテリアルと
言ったところだろう。[76]
TRUTH / MICHAEL SWEET
アメリカのクリスチャン・メタル・バンド、STRYPERの元
ボーカリストによる4枚目のソロ・アルバム。既に輸入盤で同名の
3rdアルバムがリリースされていたが、この作品では
手直しされたものだ。前作に対して、2曲外され、新たに4曲追加
収録されている。元々が、それまでのメロディアス・ロックから
かなりオルタナティヴ・ロック的な色合いの強い楽曲が目立つ
様になったが、それはここでもあまり変わりはない。特に
新曲であるSave MeとThe Ever Afterがモダンでヘヴィな
感じだったりするので尚更だ。とは言え、Blue Bleeds Throughや
アコースティック・バラードのTomorrow等、良い楽曲もあるのは
確かで、彼らしい叙情的なメロディは十分感じる事が出来る。[84]
PAINFUL DREAM / MISERICORDIA
フランスのゴシック/メロディック・デス・メタル・バンドの
恐らくデビュー盤。LUDOVICのデス・ボイス及びクリア・ボイスと
ALEXANDRAのソプラノによる、この手のバンドでは良く見られる
ツイン・ボーカルの構成になっている。キーボードを多用した、
メランコリックな楽曲からなっているが、同様の他のバンドと
比べると、意外とメタリックでエッヂの効いたギターを前面に
押し出しており、シンフォニックで陰鬱なだけと言った
感じになっていないのは好感が持てる。ALEXANDRAのソプラノは
儚さを感じさせるもので、線は細く感じるものの幽玄で美しい。
そんなに露出が多い訳ではないが、LUDOVICのクリア・ボイスは
野太く、TRISTITIA的な感じがするところは好き嫌いが
分かれるだろう。[82]
SHINE / MITCH MALLOY
アメリカ人シンガー・ソング・ライターの6年振りとなる
3rdアルバム。方向的には産業ロック系のアメリカン・ロックで、
叙情的で爽やかなメロディのロックを聴かせてくれている。
SAMMY HAGAR脱退時に、VAN HALENのボーカリストとして候補にも
上がったらしいが、声質にはエモーショナルだがそれ程
パワフルさは感じられない。むしろこう言ったややハード目な
ロック作品にあったボーカリストと言って良いだろう。飛び抜けた
楽曲はないが、ややCHEAP TRICKっぽさを感じさせる楽曲で、
メロディの質は高いレベルで安定していて安心して
聴いていられる。[81]
BE AWARE OF SCORPIONS / MICHAEL SCHENKER GROUP
ドイツのハード・ロック・バンドのアルバム。UFO、
MICHAEL SCHENKER GROUP初期と、その類稀なるギター・プレイと
名曲の数々を世に送り出して来たが、1980年代後半以降、その
失速振りは甚だしかった。この作品ではNo Turning Backで幕を
開けた時、一瞬その輝きを取り戻したかの様に思えたが、それに
続く楽曲はそれなりに平凡の楽曲が並んでいる。ミドル・テンポで
めりはりの効いた楽曲は決して悪くないが、目新しさもない。
CHRIS LOGANのボーカルは決して上手いと言う程でもないが、
ソウルフルで聴き応えがあり、それなりに味を出している。[79]
THE ODD TRIO / MICHAEL SCHENKER
ドイツ人ギタリストのソロ・アルバム。UFOやMSG初期以降、
今一つ精細の感じられない彼だが、この作品は久々に昔の彼を取り
戻した様に感じられる。音楽的にはいわゆる
ギター・インストルゥーメンタルなのだが、憂いを帯びた
メロディが随所に見られる。まさしくファンが望んだのはこう言う
憂いと叙情性だと思うが、全体的な出来を考えると、
プロダクションはお世辞にも良くないし、残念ながら手放しで
喜べる作品ではないのも確かだ。とは言え、彼らしい
ギター・プレイも随所に見られ、最近の彼の作品としては最も
納得の行く作品だろう。[82]
METALMACHINE / MIDNIGHT SUN
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの4thアルバム。
中心人物であったボーカリストのPETE SANDBERGが脱退し、
一枚岩と思われたPETE SANDBERGとJONAS REINGOLDのコンビが
あっさり崩壊し、今作より元TALISMANのドラマーだった、
JEKYLL & HYDEのJAKOB SAMUELが加入している。この作品を
聴けば、PETE SANDBERGの脱退した理由は明白で、
PETE SANDBERG'S JADEが旧来のMIDNIGHT SUNに近い
サウンドであったのに対して、この作品はかなり思い切った方向
転換を試みていると言って良い内容で、PETE SANDBERGがその
変化を良しとしなかったのだろう。この作品ではかなりヘヴィで
メタリックな作品に仕上がっており、前作までのキャッチーさを
求めるファンにはやや不満が残るところかも知れない。とは言え、
JAKOB SAMUELのボーカルもその音楽性に合わせてハイ・トーンの
シャウトを中心にしたものとなっており、モダンでパワフルな
ヘヴィ・メタル作品に仕上がっていて、中々格好の良い出来だ。
[84]
REMEMBERING WHITE LION / MIKE TRAMP
元WHITE LIONのデンマーク人ボーカリストによる2001年に
リリースされた4年振りの2ndソロ・アルバム。そのタイトルが示す
通り、WHITE LION時代の楽曲を録音し直したものだ。その内容と、
タイトルを見て、昔のメンバーは彼一人しか居ないにも関わらず、
WHITE LION名義で1999年にリリースされた同名のアルバムを思い
出すかだろう。権利関係の問題でそうしたのか判らないが、実際
そのアルバムを彼のソロ名義でリリースし直したもので、既に
そちらを持っている人には全く必要のないものだ。選曲的にも
納得の行くものではないし、ジャケット、名義が違うだけの
コレクターズ・アイテムでしかない。[76]
DETONATOR / M.ILL.ION
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの3年振りとなる
4thアルバム。前作ではハモンド・オルガンを導入した、
オーソドックスなハード・ロックへ大きく音楽性を
変化させていたが、今作でもその音楽性を継承しながら、より
オーセンティックな音作りをしている。非常にダイナミズムの
感じられる扇情的な楽曲は、エッヂが立っていて実に格好良い。
新しく加わったギタリストのJONAS HERMANSSONとボーカリストの
ULRICH CARLSSONが、そう言った部分で果たした役割は大きい。
哀愁度も増しており、アコースティック・バラードのEven The Sun
等、じっくりと聴かせる部分もある。[85]
TAKE THEM AND BREATH THEM / MICHAEL MONROE
元HANOI ROCKSのフィンランド人ボーカリストによる
ソロ・ミニ・アルバム。WANDERERSのカバー、
Take Them And Break Them、The Rutsのカバー、Backbitterと
新曲を含んだライヴ4曲の全6曲と言う構成になっている。今後
リリースされる予定のソロ・アルバムの予告編らしいが、
ANDY McCOYとHANOI ROCKSを再結成した今、そのアルバムもすぐに
リリースされるかどうかは疑わしい。楽曲的にはANDY McCOYが
書くものこそが正にHANOI ROCKSと言えるものだけに、新曲の
Just Because You're Paranoidもパンキッシュな
ハード・ロックンロールではあるが、HANOI ROCKS的な部分はそれ
程感じられない。[81]
DIVINE, DESECRATE, COMPLETE / MISTELTEIN
スウェーデンのブラック・メタル・バンドのアルバム。方向的には
如何にも北欧のブラック・メタルらしい、ブラスト・ビートと
荒涼としたメロディを前面に押し出した、暴虐で殺伐とした
ブラック・メタルと言えるものだ。この手のものらしく、
キーボードによる荘厳なオーケストラレーションを入れて
来ているのだが、その多くのバンドが非常にチープな事と
比べると、より自然で上手く融合している様に感じられる。特に
ピアノを上手く入れたりして、印象的なメロディに
仕上げているし、リフ等は中々複雑で楽曲も展開があって、
一筋縄ではいかないところがのには好感が持てる。[82]
SPHINCTOUR / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・ロック・バンドのライヴ盤。
1996年に行われたアメリカとヨーロッパでの公演の模様を
収めたものだ。スラッシュ・メタルとクロス・オーバーした様な、
ギター・リフを導入し、インダストリアル・ロックとしては
ヘヴィ・メタル系のリスナーには一番馴染みの深いバンドだが、
そのスラッシュ・メタル色の一番濃かったΚΕΦΑΛΗΞΘと
その頃の新作であったFILTH PIGからの選曲が中心となっている。
それぞれ別々の公演からのチョイスで切り貼りされているのだが、
そのためか継ぎ接ぎした曲間が異様に短く、楽曲が次々に間髪
入れずに続くので、ライヴ間に乏しいと言う感じをどうしても
受ける。[80]
OVER THROW / MISERY INDEX
アメリカのデス・メタル・バンドのデビュー・ミニ・アルバム。
元DYING FETUSのボーカリスト兼ベーシスト、JASON NETHERTON、
ドラマー、KEVIN TALLEY、ギタリスト、SPARKY VOYLES等による
バンドだ。それ故、そのサウンドはまさにDYING FETUSのそれで、
アメリカのデス・メタル・バンドらしい、ブラスト・ビートを
駆使した、テクニカルなグラインド・コア系デス・メタルと
言えるもので、その系統の音楽が好きならばたまらないだろう。
暴虐さと攻撃性を兼ね備え、強烈なアグレッションを打ち
出してくる様は圧巻で、JASON NETHERTONのデス・ボイスの方向も
破壊力十分だ。[80]
VERY BEST OF MIKAEL ERLANDSSON / MIKAEL ERLANDSSON
スウェーデン人シンガー・ソング・ライターの4年振りの
ベスト盤。わずか3枚しかアルバムをリリースしていないので、
前回のベスト盤と多くの曲が重なるのだが、5年間も沈黙を続けて
来ただけに、もう既に彼を知らない人も多いだろうし、こうやって
彼の足跡を辿るのも悪くない。非常にポップで叙情的なメロディの
優れたハード・ポップを聴かせてくれており、非常にレベルの
高さを感じさせてくれる。新曲が2曲含まれているが、Delirious、
Tell Meとも実に彼らしい憂いを帯びた叙情的なメロディを
聴かせてくれており、彼の健在振りを感じさせてくれるので、彼の
ファンも一安心と言ったところだろう。[88]
THE GIFT / MIKAEL ERLANDSSON
スウェーデン人シンガー・ソング・ライターの5年振りの
4thソロ・アルバム。如何にも彼らしい、叙情的で優しさに溢れる
メロディのポップ・アルバムで、ブランクを感じさせない、彼の
ポップ・センスの素晴らしさを感じさせる作品だ。今作は全体的に
ややアップ・テンポの楽曲が増えており、彼の
ボーカル・スタイルもあってCHEAP TRICKを思わせるところが
そこかしこにある。そこに北欧らしい憂いを持ち込んで、彼らしい
独特のメロディの味わいを出していると言って良いだろう。甘い
ポップなメロディは派手さはないが、安心して
聴いていられるだけのクオリティがある。[87]
MICHAEL BORMANN / MICHAEL BORMANN
JADED HEART、元LETTER X、BONFIREのドイツ人ボーカリストによる
初のソロ・アルバム。ほとんどのパートを彼自身が演奏しており、
マルチ・プレイヤー振りを見せてくれている。基本的には
彼らしいボーカルを活かした、BON JOVI風のロック作品で、
JADED HEARTと比べると、よりボーカル・アルバム的な部分を強く
打ち出したハード・ロック・アルバムと言えるだろう。その分、
JADED HEARTではやや焦点がぼやけていると言うイメージを
受けがちだが、こちらはよりはっきりと趣旨が見えて判り易い。
しんみりとしたバラードを歌い上げる辺りは、彼らしい
味わいのあるボーカルが聴ける。[82]
RECOVERING THE WASTED YEARS / MIKE TRAMP
元WHITE LIONのデンマーク人ボーカリストの5年振りの
2ndソロ・アルバム。音楽的には憂いを帯びた
アメリカン・ロックで、FREAK OF NATUREから前作にかけての
流れを汲む、彼らしい枯れた味わいの作品だが、より
ハード・ロック的エッセンスを排除し、ソロ・アルバムとして
意義を強くしたアルバムと言って良いだろう。特別上手いと言う
ボーカリストではないのだが、ややしゃがれたボーカルが非常に
強く味わいを出しており、彼のボーカルの特色が良く活きている。
やや地味な作品ではあるのだが、そう言った部分を超越した渋さが
感じられる。[84]
ALL IN TIME / MISTER KITE
スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンドのデビュー盤。
基本的にはオーソドックスなヘヴィ・メタルで、そこに
プログレッシヴ・メタル的なエッセンスを付け加えているが、特に
テクニカルだったり難解だったりする訳ではないので、それ程
プログレッシヴ・メタルと言う感は強くない。楽曲自体は古臭さも
感じさせるところがあるのだが、そこにモダンなダークさと
ヘヴィさを取り入れているのがこのバンドの特徴と言えるだろう。
メロディ自体はキャッチーで特にダークではないので、一風
変わって感じるのだが、楽曲の魅力がもう少し欲しいところだ。
[79]
WHATCH WANT / MICHAEL MONROE
フィンランドのハード・ロックンロール・バンド、HANOI ROCKSの
ボーカリストによる3年振りの4thソロ・アルバム。彼らしい
パンキッシュなハード・ロックンロールが基軸となっているが、
彼のソロ・アルバムに感じられる、微妙にHANOI ROCKSと離れた
音楽性はここでも同じで、これはANDY McCOYがいないだけに当然と
言えば当然だろう。この作品の一番の特徴はカバーが多いと
言うことだが、HANOI ROCKSのアルバムもほぼ同時期に
作っているだけに、マテリアルがなかっただけかも知れない。
ただ、カバーを沢山入れる事によって、意外とメロディアスな
部分があったりと、これまで単調さが気になった彼の
作品としては、意外とバラエティさを感じさせる効果を
生んでいるのが嬉しい誤算かも知れない。[84]
ANIMOSITISOMINA / MINISTRY
アメリカのインダストリアル・ロック・バンドの4年振りの
アルバム。彼等の代表作とも言うべきΚΕΦΑΛΗΞΘでは、
ヘヴィ・メタル的なエッセンスを強く打ち出し、メタル側の
リスナーにもその名を知らしめたが、今作でもそのヘヴィ・メタル
的な色合いが濃い作品に戻っている。ヘヴィなリフを押し出し、
ダンサブルで非常にノリの良いスラッシィなサウンドを
聴かせてくれている。そう言う意味では、元々の
インダストリアル・ロック的なエッセンスが薄まっており、旧来の
ファンにはやや戸惑いを覚える作品かも知れないが、FEAR FACTORY
等も聴くメタル側のリスナーには十分訴えるものはあるはずだ。
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