MR.BIG / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1989年にリリースされた
デビュー盤。元RACER Xのギタリスト、PAUL GILBERT、
元TED NUGENTIMPELLITTERIのドラマー、PAT TORPEY、
元ERIC MARTIN BANDのボーカリスト、ERIC MARTIN、元TALAS、
DAVE LEE ROTHのベーシスト、BILLY SHEEHANと言う、中堅の実力派
ミュージシャンによって結成されたバンドだ。FREEの曲から取った
バンド名だけに、ブリティッシュ・ブルーズ・ロックっぽさも
感じられるが、アメリカのバンドらしい陽気さを
感じさせてくれる。これまでテクニック先行で語られる事の
多かったメンバー達だが、クリエイティヴ面でも
実力のあるところを見せてくれている。[83]
LIVE! / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1990年にリリースされた
ライヴ・ミニ・アルバム。日本のみの企画盤として、1990年に
行われたアメリカ・ツアーから、幾つかの公演の模様を
収めたものだ。まだデビューして間もない状況だけに、
収められている楽曲は全てデビュー盤からとなっている。
企画盤だけに、ライヴの演奏はそのままだが、元々実力派の
ミュージシャン達だけに、演奏自体は全く心配要らない。下手に
弄られていないだけに、ライヴの生々しさが感じられて却って良い
位だ。企画盤の域を出ていない作品だが、ファンには十分価値を
見出す事が出来るだろう。[80]
LEAN INTO IT / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1991年にリリースされた
2年振りの2ndアルバム。BILLY SHEEHANを始めとする実力派の
ミュージシャンによって結成されたバンドだが、今作でも
Daddy, Brother, Lover, Little Boy(The Electric Drill Song)に
置けるPAUL GILBERTの電気ドリルを使ったギター・プレイで
いきなり度肝を抜いてくれる。楽曲の充実度は前作も
素晴らしかったが、今作ではそれを遥かに上回っており、
大ヒットとなったTo Be With Youを始め、粒揃いの楽曲が
並んでいて、溜飲を下げてくれるだけの作品に仕上がっていると
言って良いだろう。[89]
RAW LIKE SUSHI II / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1992年にリリースされた
ライヴ盤。日本のみの企画盤と言う事で、前作はDATで
生採りしたものをそのまま使っていたが、今作はきちんと録音
機材を用意して作られている。1991年に行われた日本での公演の
模様を収めたもので、バラバラの音源を集めた前作より流れが
良い。前作ではミニ・アルバムと言った感じの尺だったが、
今作では50分と言う十分な尺があり、日本のみの企画盤で
終わらせてしまうには惜しい内容だ。選曲としては、
デビュー盤からは全くなく、2ndアルバムとBILLY SHEEHANのTALAS
時代のナンバー、Shy Boy、DEEP PUEPLEのカバー、
Woman From Tokyoと言う内容になっている。[84]
LIVE / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1992年にリリースされた
ライヴ盤。1992年に行われたアメリカでの公演の模様を
収めたものだ。これまで日本限定の企画盤と言う形とは言え、既に
2枚のライヴ盤が出されているだけに、既にライヴ盤としては
聴いた楽曲がほとんどで、少々食傷気味である事は
いがめないのだが、ライヴ・バンドとしての彼等の素晴らしい
ライヴ・パフォーマンスはここでも感じさせてくれる。
VAN HALENのAin't Talkin' Bout Loveをイントロまるまる演奏して
見せているところも収められていて、彼等のライヴの楽しさを十分
味わえる内容だと言って良いだろう。[82]
BUMP A HEAD / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1993年にリリースされた
2年振りの3rdアルバム。方向的には前作の延長線上とも言える
作品で、ハードなナンバーからバラードまで彼等らしいナンバーが
揃っている。とは言え、前作での楽曲の充実振りからすると、
流石にそこまでには至っていない。To Be With Youの大ヒットで
一躍スターダムにのし上がったが、今作でもその後を追う様に
バラード・ソングとしてCAT STEVENSのカバー、Wild Worldが
収められている。結論を言ってしまうと、出来としてはけなり
レベルが高いとは思うのだが、どうしても前作に比べると楽曲が
地味である事がいがめない。Wild WorldにしてもTo Be With Youと
比べるとインパクトが小さいし、GreenーTinted Sixties Mind等
佳曲が目白しだった事を考えるとどうしても物足りなさを
感じるところだ。[84]
JAPANDEMONIUM / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの1994年にリリースされた
ライヴ盤。日本のみの企画盤としての3枚目の作品で、
ライヴとしては4枚目の作品だ。いくら日本のみの企画盤とは
言え、スタジオ盤がまだ3枚しか出ていない事を考えると、海賊盤
対策以上の価値は認められない。とは言え、さすがテクニシャン
揃いのバンドだけあって、ライヴの出来は申し分ない。この
ライヴは1993年に行われた日本公演の模様を収録したもので、流石
日本で人気絶大のバンドだけあって、そのライヴの熱気は十分
伝わって来る。定番のスピード・ナンバーである、
Daddy, Brother, Lover, Little Boy(The Electric Drill Song)が
収められていないのは残念だが、他のライヴ音源で聴けるし左程
大きな問題ではないだろう。[83]
FASTEN SEATーBELTS / MR.PERFECT
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドのデビュー盤。方向的には、
ワイルドなロックンロールを基調としたヘヴィ・メタルで、
ドイツでは珍しいタイプのバンドと言って良いだろう。KROKUSの
Electric Manをカバーしているが、彼等らしくもっとワイルドで
テンポの良いアレンジとなっている。ややヒステリックっぽい
PETER TANNERのボーカルも、KROKUSっぽさを
思わせるところがあるが、音楽性としてはもっと純然と
ロックンロール色が強いと言って良いだろう。芋臭さも
感じなくはないのだが、ドライヴ感があって中々のりの良い
アルバムに仕上がっている。バック・コーラスにSINNERの
MAT SINNERが参加している。[81]
HEY MAN / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの4thアルバム。賛否両論を
巻き起こしたアルバムだが、結論から言って楽曲自体は決して
悪くない。特にGoin' Where The Wind Blowsや
Dancin' Right Into The Flame等、スローでメランコリックな
楽曲に関しては中々の出来栄えで、じっくりと聴かせる点に
於いてはベテランらしい味わいが見える。但し、前作までは聴けた
格好良いと思わせた、アップ・テンポの楽曲がないので、その
点からしてなんとも地味なアルバムだと思わずにいられない。
演奏に関しては、実力派揃いなだけに、安心して
聴いていられるが。[81]
TAKE COVER / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの最新アルバム、
HEY MANからのミニ・アルバム。2曲はHEY MANからのテイクで、
2曲がライヴ、残り1曲が未発表曲の全5曲と言う
構成になっている。未発表曲のShoot The Moonは、どこかで
聴いたような出だしだが、軽快で格好良く、こう言う
アップ・テンポの曲がアルバムに欠けていただけに、アルバムに
収録していたらさぞ見栄えしただろうと思わせる。
ライヴ・バージョンの曲も、ライヴ・アルバムとして使われても
大丈夫な位レベルの高い出来なので、ファンには必須アイテムと
言っても良い作品だと思う。[86]
[[V]] AT THE HARD ROCK LIVE / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのライヴ盤。これまで、次々と
ライヴ・アルバムをリリースして来た彼等だが、これは
今までのものとはやや趣が異なり、シンガポールで行われた
アコースティック・ライヴをライヴ盤化したものだ。演奏的には
全く問題のないバンドだけに、出来も確かだし今までとはちょっと
目先が変わっていて、中々興味深い作品となっている。
アコースティックでも楽曲の良さは減じるところはないし、
スピード・チューンのDaddy, Brother, Little Boyをやっている
辺り等、実に格好良く感じられる。[85]
LIVE AT BUDOKAN / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのライヴ盤。1994年と1996年に
行われた日本での公演の模様を収めたものだ。日本のみの企画盤も
沢山あるのだが、スタジオ・アルバムが4枚に対して、ライヴ盤が
6枚と、とにかくこのバンドはライヴ盤を乱発している。それ故の
選曲のためか、収録曲は残念ながらベストと言う
感じのものではない。名うてのベテラン・ミュージシャン等による
バンドなので、さすがに演奏の方は安定していて大した物だが。
しかし、ライヴがいくら良い出来だとは言っても、これだけ
乱発されると少々食傷気味という感じがどうしてもする。[78]
GET OVER IT / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの5thアルバム。これまで
ずっとオリジナル・メンバーから変る事無く活動してきたが、遂に
長らく連れ添ったギタリストのPAUL GILBERTが脱退し、
新メンバーとしてRICHIE KOTZENを迎えての初のアルバムである。
そう言った意味でも、試金石と言える作品だが、ある意味
これまでのバンドの特色を失う事無く引き継がれている。
キャッチーさがやや減退して、その分ブルージィになったので、
これまでと比べると、素朴で少し地味に感じる部分もあるが、
紛れもなく彼等のアイデンティティは保たれている。楽曲の出来も
さすがと思わせるものがあるし、ファンの期待を裏切らない
アルバムだろう。[84]
SUPERFANTASTIC / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのアルバム、
GET OVER ITからの1stシングル。シングル・カット・ナンバーの
タイトル・トラックの他に、アルバム未収録が2曲と言う
構成になっている。RICHIE KOTZENのボーカルも聴かれる
You Don't Have To Be Strongは、やや愁いを感じさせる落ち
着いた静かな渋いナンバーだ。この曲も良いが、何と言っても
ハイライトはDEEP PURPLEのカバー、Burnをやっている事だろう。
さすが実力者が揃っているだけあって見事にこなしているが、他の
収録曲が落ち着いた楽曲だと言う事を考えると、バランスは
悪いかも知れない。[80]
STATIC / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの来日記念ミニ・アルバム。
タイトル・トラックである、最新アルバム、GET OVER ITからの
シングル・カット曲にライヴが5曲と言う構成になっている。この
バンドにありそうな企画盤ではあるが、ここで注目されるのは
ライヴ音源で、全て1999年に行われたアメリカでの公演の模様が
集録されており、こう言う形で聴けるのはRICHIE KOTZENが
加入して初めてで中々興味深い。しかし、残念なことに
To Be With Youを除き、全てGET OVER ITからのナンバーであり、
PAUL GILBERTのパートをどうプレイするのかと言う興味を
満足させる事は出来ない。[75]
WHERE ARE THEY NOW / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのバラードによるベスト盤、
DEEP CUTS(BEST OF BALLADS)からの先行シングル。
タイトル・トラックのシングル・カット・ナンバーにライヴが
3曲の全4曲と言う構成になっている。Where Are They Nowは愁いを
まとったバラードで、心に染み入る様な美しい楽曲だ。前作、
GET OVER ITが今一つ地味目で盛り上がりに欠けた作品だったが、
バラードとは言えこれだけの楽曲が作れるなら十分と
言ったところだ。ライヴは1999年にアメリカで行われた
RICHIE KOTZEN加入後の初公演の模様を収めたものだが、そんな
影響は微塵も感じさせない。[83]
DEEP CUTS-THE BEST OF THE BALLADS / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのベスト盤。タイトルが示す
通り、バラードばかり集めた企画盤で、未発表音源としては新曲が
2曲と再録音が3曲、ライヴが1曲含まれている。新曲の
Where Are They Now?素朴な哀愁を感じさせる楽曲で、切なさが
しみじみと染み渡って来る。アコースティック・バラードの
I'll Leave It Up To Youもシンプルだが情感が豊かで、流石と
思わせるだけのものに仕上がっており、これらの新曲は過去の
名曲にも決してひけを取っていない。過去の楽曲ももちろん
レベルが高いし、ソウルフルでハートフルなアルバムだ。[86]
SHINE / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの5thアルバム、
ACTUAL SIZEからの1stシングル。アルバム収録曲の
タイトル・トラックとOne World Away、未発表曲の
Here's To Everythingと言う3曲構成になっている。Shineは
ハードさを押さえて、よりポップになった新作を表す様な
バラードだ。One World Awayはのりの良いアップ・テンポの
ロックンロールだが、やはりハードさは感じられない。この作品で
やはり注目されるのは未発表曲のHere's To Everythingだが、
アコースティックのしみじみとしたバラードで、短いが悪くない
楽曲だ。[79]
ACTUAL SIZE / MR.BIG
結局解散する事になってしまったが、アメリカの
ハード・ロック・バンドの2年振りとなる6thアルバム。
ギタリストにRICHIE KOTZENを迎えて始めて作成された
GET OVER ITはややブルージィな方向に向いていたが、今作では
従来の彼等らしいポップなハード・ロックを聴かせてくれている。
その一方でハードな色合いはかなり押さえられており、
キャッチーさだけが前面に出てしまっている様に感じられる。
もちろん、意図してこう言う作品作りがなされたのであろうが、
旧来のファンに与えるインパクトはあまり大きくないだろう。
シンプルなロックンロールで、楽曲の事体は質が高いと
思えるだけに少し残念だ。[82]
ARROW / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドの5thアルバム、
ACTUAL SIZEからの2ndシングル。アルバム収録曲の
タイトル・トラックとアコースティック・ライヴ3曲の全4曲と言う
構成になっており、更に映像も収められている。
アコースティック・ライヴは、今年プロモーションで
来日したときに録音されたスタジオ・ライヴなので、歓声等は一切
入っていない。元々最新作ではよりポップな作品
作りがなされていただけに、こうやって聴くとShine等には
アコースティックでの演奏が上手くマッチしていると言って
良いだろう。[82]
IN JAPAN / MR.BIG
アメリカのハード・ロック・バンドのライヴ盤。2002年に行われた
日本での公園の模様を収めたものだ。フェアウエル・ツアーの
最後の公演となった東京でのライヴで、これを持ってバンドは
解散しただけに、感慨も強い。楽曲、演奏の質の高さは疑う
余地もないし、ラフで生々しく、ライヴ感が良く出ていて
臨場感がある。選曲的にはGreen-tinted Sixties Mind等が
入っていないのは残念だが、良い曲が多いバンドだけに致し
方ないところだろう。どうせなら、2枚組位のボリュームが
あっても良かった様に思う。バランス的にはやけに
BILLY SHEEHANのベースがやけに目立つのが気になる。[85]