PERFECT TIMING / MSG
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの1987年にリリースされた
4年振りとなる5thアルバム。遂にメンバーが中心人物である
ギタリストのMICHEL SCHENKERを除いて全員脱退し、その
先行きが注目されたが、元GRAND PRIXのイギリス人
ボーカリスト、ROBIN McAULEYを迎えて活動を再開した。余程
期するものがあったのだろう、バンド名自体を
ROBIN McAULEYの名前から取ってMcAULEY SCHENKER GROUPと
改名までしている。楽曲自体は決して悪いとまでは
言わないが、初期の作品を期待する人には物足りない結果かも
知れない。ROBIN McAULEY自体も悪い
ボーカリストではないのだが、どうもMICHEL SCHENKERとの
組み合わせはあまり良いとは思えない。[80]
M.S.G / M.S.G
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの1991年にリリースされた
アルバム。この作品でもROBIN McAULEYとのコンビは
堅持されている。どうもROBIN McAULEYのボーカルは
MICHEL SCHENKERの書く楽曲にはあっていない様に感じて
来たのだが、流石にコンビを組んで時間が結構たっただけに、
こ慣れて来たと言う印象を受ける。MICHEL SCHENKERがそれに
合わせた楽曲を書いていると言う事があるのかも知れないが、
昔の鬼気迫る様な叙情的なメロディとエモーショナルな
ギター・プレイがないので、今一つ感情に訴えて来ないのが
残念だ。[81]
THE MICHAEL SCHENKER GROUP / MSG
ドイツ人ギタリスト、MICHAEL SCHENKERを中心とした
ハード・ロック・バンドの1981年にリリースされた2ndアルバム。
楽曲はMICHAEL SCHENKERらしい優れたメロディで、MSGの中でも
かなり上の部類に入る位出来と言って良いだろう。しかし、どうも
音のバランスが今一つ悪くて、RON NEVISONにしては
プロデュースの失敗と言う様な仕上がりになってしまっている。
Attack Of The Mad Axemanを始め、On And On、
Secondary Motionと言った楽曲の出来は中々良い。GARY BARDENの
ボーカルは、決して上手いと誉められるものではないが、味が
出ていて悪くないし、MICHAEL SCHENKERのギター・プレイは
もちろんの事、ドラムのCOZY POWELL等のバック陣はさすがだ。
前作に比べると、さすがに出来は落ちるが、これはこれで悪くない
作品だ。[82]
NIGHTMARE THE ACOUSTIC / M.S.G.
ドイツのハード・ロック・バンドの1992年にリリースされた
ミニ・アルバム。アコースティック・アルバムで、バンド
名義になってはいるが、恐らくギタリストのMICHAEL SCHENKERと
ボーカリストのROBIN McAULEY以外はプレイしていないだろう。
それ故、アコースティック・ギター一本で、
アコースティック・アルバムと言う以上に非常に静かな作品に
仕上がっている。日本だけの企画盤で、お手軽に作ったと言う感は
拭えないのだが、楽曲の美しさは良く出ている。この2人が組む
様になってからの楽曲をアレンジして使っており、初期の
名曲もないしアコースティックであると言う事以外特に
目新しさはない。[81]
ONE NIGHT AT BUDOKAN / MSG
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの1981年にリリースされた
2枚組のライヴ盤。1981年に行われた日本公演の模様を
収めたもので、今回CD化に辺り、オリジナルで
収められていなかったTales Of MysteryとCOZY POWELLの
ドラム・ソロが追加収録され、完全盤と言う形でリリースされた。
実際には、この音源は大阪公園のものが使われており、本当の
意味では完全盤とは言い難いのだが、COZY POWELLの体調が
良くなかっただけに致し方ないところだろう。CD自体の
プリントや、扉形式のジャケットと、オリジナルを出来るだけ
再現させた様な形態にした事には、レーベルのこだわりが
感じられ、ノスタルジックを感じさせてくれる。ドラム・ソロは
633 Squadronと1812が演奏されており、11分にも及ぶ演奏を
聴かせてくれている。[85]