SOMETHING WICKED / NUCLEAR ASSAULT
アメリカのスラッシュ・メタル・バンドの1993年にリリースされた
アルバム。今作よりT.T.QUICKの元ギタリスト、DAVE DIPIETROが
加入している。ザクザクとしたギター・リフを入れてくるが、それ
以外ははっきりとメロディ・ラインを打ち出しており、特に
ボーカル・ラインはスラッシュ・メタルとしては最も普通の
ヘヴィ・メタル的だと言って良いだろう。DAVE DIPIETROの
エモーショナルなギター・プレイが生々しさを出しており、
臨場感を感じさせるが、バンドとのマッチングは今一つに
感じられる。全体的に楽曲もやや平凡と言う域を脱していない
感じがし、これと言う曲がないのが残念だ。[80]
LOST IN WONDERLAND / NUCLEAR SIMPHONY
イタリアのスラッシュ・メタル・バンドの1990年にリリースされた
デビュー盤。ヨーロッパのスラッシュ・メタル・バンドらしい、
コアで速いスラッシュ・メタルを聴かせてくれている。元々
プログレッシヴ・ロックをやっていたと言うだけあって、
プログレッシヴ・ロック的なエッセンスも感じられ、複雑な構成や
変拍子が盛り込まれている。ただ、まだそう言ったスタイルが
消化しきれておらず、独り善がりに感じられるところも多々ある。
アイデアとしては面白いと思うが、もう少しアレンジ力が
アップしないと、聴いている方も疲れて来る。Cryに見られる様な
美しいアコースティック・ギターのメロディが良い味を
出しているが、GINOのボーカルは、こう言うものを歌うのには
合っていない。[75]