SNAKES IN PARADISE / SNAKES IN PARADISE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの1994年にリリースされた
デビュー盤。音楽的には北欧メタルと言うよりは、キャッチーな
アメリカン・ロックと言う感じの作品だ。ややWHITESNAKEを思い
出させる様な、ブルージィなThe Night Goes Onや、爽やかな
ハード・ポップのFly Away等、方向性がやや散漫な感じもするが、
売れ線の聴き易い楽曲が並んでいる。全体的にあまりハードさは
無く、ややパンチに欠けるのは如何ともし難いが、
メロディ・センス等は決して悪くない。もっと全体的にフックが
出せる様になれば、かなり面白いアルバムになると思うのだが。
[78]
SNOWBLIND / SNOWBLIND
詳細は全く判らないが、恐らく北欧のハード・ポップ・バンドの
1985年にリリースされたアルバム。ボーカルのTONY MASONの声質は
この手にはありがちな、非常に軽くてクリアな声質で
悪くないのだが、あまりにも軽すぎて浮いてしまっている様に
感じられる。ROSS BINGHAMのキーボードが全面に押し出された
楽曲はそれほど悪くないので、この点だけは残念だ。
全体的にキャッチーで愁いを帯びたメロディが配されていて聴き
易く、Chasing The Dragon等は、結構メロディアスで良い出来だ。
しかし、どうしても軽すぎてインパクトに欠けるし、B級臭さが
誇張される結果になっている。[77]
REVEALED / SNYDLY CRUNCH
詳細は不明だが、多分アメリカのヘヴィ・メタル・バンドで
1993年に自費出版でリリースされたアルバムのようだ。
キャッチーで叙情的なメロディのヘヴィ・メタルで楽曲自体は
それ程悪くない。楽曲自体はいかにもアメリカらしい甘い
感じのするもので、完成度は自費出版だけあって高いとは
言えないが、特別悪くもない。ただ一番の問題は、あまり
うまいとは言い難い、全体的に鼻に引っかかったような
SEAN PATRICK MITCHELLのボーカルだろう。TRUSTING SOULだけは
ブルージィな哀愁のメロディのバラードで、これも悪くない。
全体的にメロディ・センスはそれ程悪いとは思わないので、もっと
精進すれば成長する見込みはある。[73]
BACKYARD BOOGALOO / SNAKE CHARMER
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの5年振りとなる2nd
アルバム。PER STADINを始め、ANDERS JOHANSSON、
JENS JOHANSSON兄弟と言った元SILVER MOUNTAIN組みが
中心になっている。もはや存在しないかと思われたが、この
メンバーを見る限り、今後もあるのならば、プロジェクト的な
活動になるのだろう。ボーカルはGLORYのGORAN EDMANだし、元
SILVER MOUTAIN組みは再結成SILVER MOUNTAINに参加している。
方向的にはアメリカナイズされたポップなハード・ロックで、その
メロディ・センスはさすがと言えるものだ。叙情的な
メロディだが、どちらかと言うと軽快な爽やかなサウンドで、
哀愁を求めるなら少し食い足りないかも知れない。[82]
GARDEN OF EDEN / SNAKE IN PARADISE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの4年振りの2ndアルバム。
叙情的なメロディのハード・ロックだが、北欧のバンドとしては
かなりアメリカナイズされていて洗練された産業ロック的な
イメージも受ける。特にVoice Inside等はHEART風でより音を厚く
ハードにした様な感じだ。その一方で、Child Of Yesterday等は
より哀愁味のあるメロディを持っていて部分的にはWHITESNAKEを
想起させる。借り物的な感じを受ける所がそこはかとなくあるが、
それなりにアレンジされていて、それ程悪くはない。全体的に
ソウルフルな感じを受けるが、洒落ていて、STEFAN BERGGRENの
ボーカルもそう言った音楽性に良く合っている。[82]
NO DOUBT / SNAKE HIP SNAKES
日本のハード・ロックンロール・バンドのアルバム。元々ZIGGYと
言うバンド名で活躍していたがバンド名を改名し、ZIGGY時代の
楽曲をセルフ・カバーしたベスト盤だ。方向的にはポップで
キャッチーなメロディののりの良いハード・ロックンロールだ。
全曲日本語の歌詞で、如何にも日本のハード・ロックンロールと
言った感じの日本臭い印象を受ける。日本語のロックらしい
森重樹一のボーカル・スタイルに拒否反応がないなら、結構聴き
易いし楽しめるはずだ。日本らしいポップ・センスは秀逸だし、
のりが良くてドライヴ感があるので一気に聴ける。過去の楽曲から
選曲しただけあって、楽曲の出来も安定して中々レベルも高い。
[83]
YESTERDAY & TODAY / SNAKE IN PARADISE
スウェーデンのハード・ロック・バンドのベスト盤。
デビュー盤から4曲、GARDEN OF EDENから6曲、ミニ・アルバムの
4曲に、未発表曲が1曲、リミックス1曲の16曲と言う
構成になっている。そのバンド名からも想像される通り、後期
WHITESNAKE的なキャッチーさのあるバンドで、更に北欧らしい
ポップさが加味されていて、かなり叙情的で甘い作品に
仕上がっている。未発表曲のTrail Back Homeは非常にメロウで
甘いバラードで、彼等らしいポップ・センスを十分
感じさせてくれる。WHITESNAKEそのものを期待すると
外すだろうが、アメリカナイズされたポップな北欧メタルと思えば
レベルは高い。[83]
NEVER SAY DIE / SNAKE HIP SHAKES
日本のハード・ロックンロール・バンドの3rdアルバム。ZIGGYの
元ボーカリスト、森重樹一を中心としたバンドだ。方向的には
キャッチーでポップなハード・ロックンロールで非常に能天気な
感じのする作品だ。歌詞は全て日本語で、日本の歌謡ロック的な
色合いも余すところなく出している。それだけに洋楽至上主義な
人には少し受け入れ難い作品かもしれないだろう。ハードな
面もあるが、ハード・ロックと言う訳でもないので、メタル側の
リスナーに取っては、守備範囲から外れるかも知れないが、
チープで軽い、陽気でのりの良いロックンロールは聴いていて
気持ちが良い。[82]
END TRANSMISSION / SNAPCASE
アメリカのハード・コア・パンク・バンドの4thアルバム。
音楽的にはいわゆるニュー・スクール・ハード・コアと
言えるものだ。その中でも、カオティック・ハード・コア的な
混沌とした不協和音を使ったり、プログレッシヴ・ロック的な
変則性を見せたりしている。The Beat等での機械的な静寂感と
コアな攻撃性の組み合わせは、非常に緊迫感を
感じさせるものとなっている。ヒステリックなハイ・トーンの
ボーカルには好き嫌いがはっきりと判れそうだが、斬新的で
面白い作品だ。[82]
DANEROUS LOVE / SNAKE IN PARADISE
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンドの4年振りの3rdアルバム。
ボーカリストのSTEFAN BERGGRENはCOMPANY OF SNAKES、
ベーシストのTOMAS THORBERGはSOUTHFORKとそれぞれ様々な活動を
兼ねながら、やっとリリースされたと言うべきだろう。これまでと
比べると、より爽快感を前面に押し出し、アップ・テンポでのりの
良い作品に仕上がっている。その反面パンチに欠け、今一つ軽く
感じられるのが残念だが、その一方でややブルージィさがあり、
エモーショナルな部分がそう言った欠点をカバーしている。出来
自体は決して悪くないのだが、何か物足りなさの残るアルバムだ。
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