WAR / U2
アイルランドのロック・バンドの1983年にリリースされた
2年振りの3rdアルバム。言わば彼等の出世作とも言える作品で、
New Year's Dayのシングル・ヒットもあって、一気にブレイクした
感がある。Sunday Bloody Sundayでエレクトリック・バイオリンを
持ちこんで、アイリッシュらしい哀愁を醸し出しているところ等は
彼等の真骨頂だろう。New Year's Dayでのエコーを聴かせた
ピアノも哀愁味をより増しており、情感の豊かさを感じさせる。
素朴さを感じさせる朴訥な作品だが、それ故にそのメッセージ性は
その歌詞と一体となって、音楽を会して強烈に伝えてくる。[90]
ACHTUNG BABY / U2
アイルランドのロック・バンドの1991年にリリースされた
4年振りの6thアルバム。THE JOSHUA TREEの大ヒットにより、
ビッグ・バンドとしての地位を揺るぎ無いものにした感を
受けるが、その成功にも関わらず大きな変化を感じさせる作品だ。
色々と音を処理しながらも、楽曲自体はより素朴な方向へと
向っていて、このアンバランスさが非常に面白い。非常に地味で、
あまりシングル向きの曲はない様にも思えるが、それだけ
じっくりと聴かせる楽曲が揃っている。それはBONOの歌い方にも
良く現れていて、昔の様にシャウトする事もなく淡々と歌っている
感じがするのだが、これが非常に官能的だ。[86]