SOLID / U.D.O.
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、ACCEPTのボーカリスト、
UDO DARKSCHNEIDERが自らのバンドを再び復活させての
第一弾となるアルバム。ACCEPTの再結成において作成された
アルバムは、ある意味でファンのニーズから離れたものであり、
失敗だったと言わざるを得ないものだったが、その反省を生かした
作品だと言って良いだろう。旧来のメンバー等にACCEPTの
STEFAN KAUFMANNを加えた陣容で、モダン・ヘヴィネス的な
方向性であったACCEPTに対して、より正統的でメロディを強く押し
出した作品になっている。楽曲の出来もまずまずで、ACCEPTよりは
遥かにファンのニーズに即したものだろう。[82]
NO LIMITS / U.D.O.
ドイツ人ボーカリストUDO DIRKSCHNEIDER率いるドイツの
ヘヴィ・メタル・バンドの復活第2弾。U.D.O.を解散してACCEPTを
復活させた事は結果的には失敗だった。その失敗を反省するように
ツイン・ギターでやっている事は正解だと言って良いだろう。元々
重厚なヘヴィ・メタルをやっているだけに、この音の厚みは必要
不可欠とも言えるものだ。楽曲的には従来のU.D.O.の方向性からは
想像の範囲内であり、特に目新しさもないが、安定した内容だ。
ドイツの作曲家ALBERT BOHNEのAzraelは非常に叙情的なバラードで
中々格好良いのだが、それ以外のオリジナル曲に飛び抜けた
曲がないのは寂しい。[80]
HOLY / U.D.O.
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、ACCEPTの元ボーカリスト、
UDO DIRKSCHNEIDER率いるバンドのアルバム。方向的には、
彼らしい剛質のヘヴィ・メタルで、まさにヘヴィ・メタルと言った
スタイルは変わらない。しゃがれた金属的なボーカルも、そう
言った雰囲気をより助長している。Shout It Outのギター・ソロ
等は、愁いに満ちていて中々日本人向きだと言っても良い。
ツイン・ギターだけあって、再結成ACCEPTにはなかった
重厚さがあって、中々パワフルだ。楽曲の出来も悪くないし、
ACCEPTや彼等のファンならば十分満足出来るだけの作品に
仕上がっている。[84]
LIVE FROM RUSSIA / U.D.O.
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの2枚組のライヴ盤。2001年の
ロシアでの公演の模様を収めたもので、音源はボーカリスト、
UDO DIRKSCHNIDERの弟で、VANIZEのボーカリストである
PETER DIRKSCHNIDERが録音したものだ。元ACCEPTのボーカリスト、
UDO DIRKSCHNIDERが中心のバンドで、音楽的にもその路線を引き
継いでいるだけあって、Midnight Moverを始め、ACCEPT時代の
楽曲が8曲もカバーされており、それによる流れの違和感も
一切ない。プロダクションもかなり良く、ライヴの臨場感も
それなりに出ているし、質の高いライヴ盤に仕上がっている。[86]
MAN AND MACHINE / U.D.O.
ドイツのヘヴィ・メタル・バンドの3年振りとなる8thアルバム。
AXXEPTのボーカリスト、UDO DIRKSCHNEIDERを中心に同じく
ドラマーのSTEFAN KAUFMANNもギタリストに転向して
参加しているだけあって、ACCEPTのサウンドを継承した作品である
事は、これまで同様変わりない。やや憂いを押し出した
作品となっているが、むしろ再結成ACCEPTよりも旧来の
ACCEPTらしいアルバムであると言って良いだろう。
アップ・テンポで勢いを感じさせるし、完成度の高さは流石だが、
楽曲は平均的で今一つ飛び抜けた面白い楽曲がないのが残念だ。
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