BEYOND THE ASTRAL SKIES / ULI JON ROTH & ELECTRIC SUN
ドイツのハード・ロック・バンドの1984年にリリースされた
3年振りの3rdアルバム。元SCORPIONSのギタリスト、
ULI JON ROTHを中心としたバンドだ。これ以降、
寡作になってしまうが、彼のスカイ・ギターを中心とした美しい
世界がここで築き上げられたと言って良いだろう。惜しむらくは
美声とはお世辞にも言えない、彼自身がボーカルを取っている
事だろう。SCORPIONSでも判る様に、元々ボーカルを取りたがる
人ではあったが、折角美しく泣くスカイ・ギターを前面に押し
出した素晴らしい作品なだけに、ギターだけに専念して
欲しかったところだ。彼の弟、ZENO ROTHのバンド、ZENOでも
ボーカルを取るMICHAEL FLECHSRICHや、後にFAIR WARNINGを
結成するベーシストのULE RITGEN等がメンバーとして名を
連ねている。[86]
PROLOGUE TO THE SYMPHONIC LEGENDS-SKY OF AVALON- / ULI JOHN ROTH
ドイツのハード・ロック・バンド、SCORPIONSの
元ギタリストによる11年振りのソロ・アルバム。今後3部作として
リリースされる予定のものの予告編的な作品だ。とにかく
これまでにない程クラシカルな作品で、オーケストレーションが
かなり前面に押し出されている。弟のZENO ROTHのバンド、ZENOの
ボーカリストでもあったMICHAEL FLEXIGが再び参加しているが、
ECHO PARKでのつまらなさから比べると、こう言うタイプの楽曲は
MICHAEL FLEXIGの声の魅力を十分引き出していると言えるだろう。
多分に盛り上がりに欠ける曲があるが、スカイ・ギターの美しい
音色は絶品でWinds Of War、Starlight辺りの泣きは心が
洗われる様だ。[91]
TRANSCENDENTAL SKY GUITAR / ULI JON ROTH
ドイツのハード・ロック・バンド、SCORPIONSの
元ギタリストによる4年振りの2枚組みソロ・アルバム。1999年に
行われたオーストリアでの公演及びリハーサルの模様と1998年に
行われたG3でのツアーでの公演の模様に、スタジオ・セッションと
言ったライヴ音源を集めた物で、長年完成が待たれる3部作への
インターミッションみたいなものだろう。ほとんどが
ギター・インストルゥメンタルで、彼の奏でるスカイ・ギターが
十分味わえる。トルコ行進曲や望郷と言ったクラシックの楽曲を
モチーフとしており、非常に芸術的な香りがする作品に
仕上がっている。プロダクション的に不満を感じない
訳でもないが、彼のギターは存分に味わえるアルバムだ。[86]
LEGENDS OF ROCK-LIVE AT CASTLE DONINGTON / ULI JON ROTH
元SCORPIONSのドイツ人ギタリストの2年振りの2枚組
ソロ・ライヴ盤。2001年に行われたイギリスでのフェスティバルに
出演した模様を収めたものだ。前作に続いてライヴ盤と言う事で、
またかと言う気もしなくはないが、元CREAMのベーシスト、
JACK BRUCE、UFOのベーシスト、PETE WAY、ボーカリスト、
PHIL MOGG、そして弟のMICHAEL SCHENKERがゲストとして
共演しており、それ故UFOやCREAMの楽曲をカバーしているのが。
この作品の大きな特徴と言って良いだろう。特に
ROCK BOTTOMにおける、兄弟の凄まじいギター・バトルは必聴で、
これを聴くためだけでも価値がある。[89]